【日本ダービー ダービー探偵豊島】<2>ワグネリアン魅力あるが…

スポーツ報知

◆第85回日本ダービー・G1(5月27日・芝2400メートル、東京競馬場)

 ノーザンファームの一番馬として評価を集めていた96年フサイチコンコルドの“3か月ぶりV”を例に出しながら、同副代表の吉田俊介氏はダノンプレミアムを最大のライバルに指名した。状態面の結論は最終追いまで待つとして、本日は1週前に栗東へ潜入した最大の目的について触れたい。ワグネリアン。「みんなこの馬がダービー馬って騒いでいたのに」と同氏が語るように、まだ見限れない魅力は残っている。

 1番人気の皐月賞(7着)で軽視(△)した理由はその調整過程。1週前、最終追いがあまりに軽い。栗東・CWコースでそれぞれ6ハロン87秒1、86秒1。G1を勝ちにいく内容とは思えなかったのだ。一転、今回は1週前が同77秒4。中間の時計を含め、濃密さがまるで違う。

 「(報知杯)弥生賞(2着)のテンションが高かったからね。皐月賞前は攻められなかった」と当時を振り返る福永騎手。やはりダービーが“本マル”であり、重い印を打ち込もうと決断した…その直後である。「でも返し馬の感じは悪くなかったんだ。メンバー的にロスがあっても勝てると思って、内(1枠2番)から1~2角で外へ誘導したくらい」

 体調が敗因とは言い切れない、なんとも悩ましげなコメント。2歳時からの成長について「そこまで大きくは変わっていないかな」という言葉を含め、即座に本命決定とまではいかなかった。これが率直な感想だ。(豊島 俊介)

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