【日本ダービー ダービー探偵豊島】<3>ジェネラーレウーノに確かな充実を感じ取れた

スポーツ報知
僚馬を抜き去りにかかるジェネラーレウーノ(左)

◆日本ダービー追い切り(23日・美浦トレセン)

 水曜の美浦トレセン。有力馬がスタンバイしているとあって、テレビ局も多い。華やかな雰囲気の中、輝きを放ったのがジェネラーレウーノ。4ハロン52秒2―12秒5で1馬身先着。時計的に超抜とは言わずとも、皐月賞で◎にした“ウォッチャー”としては確かな充実を感じ取れた。

 「京成杯(1着)の時とは違うよな」。矢野調教師が満足げな視線を投げかけてくる。当時の最終追いは残り100メートルで1馬身抜け出しながら、ゴール前で僚馬に追いつかれる内容。「ああいう“逆噴射”が、皐月賞の前からなくなった。並びかける時、並んでから、そして抜け出しての走り。今日も良かったよ」。課題のメンタル面が高値安定なら、大仕事を任せられるだろう。

 忘れられないシーンがある。3着に終わった皐月賞の直後。検量室に置かれた優勝レイを見た指揮官は、JRA職員にお願いした。「これ触ってもいい?」。思わず口にした心境をこう振り返る。「チクショーと思ったから。まあ、君もプロなんだから分かるだろう」

 前後5ハロンが59秒2―61秒6の激流。先行3頭のすさまじい競り合いに加わり、ジェネラーレウーノは最後に脚が鈍った。それでも3着。最も強い競馬であり、“もう一度レースをすれば”との仮定は、応援していた者なら誰もが考えずにはいられない。潜在能力は屈指の存在。無論、ノーマークは禁物だ。(豊島 俊介)

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