【函館スプリントS】セイウンコウセイ、初タッグの池添騎手で17年高松宮記念以来1年3か月ぶりのV

スポーツ報知
セイウンコウセイ(左)がヒルノデイバロー(手前)の猛追を鼻差でしのいで逃げ切った

◆第25回函館スプリントS・G3(6月17日・芝1200メートル・函館競馬場、良)

 函館競馬場で行われたサマースプリントシリーズ第1戦の第25回函館スプリントS・G3は、メンバー唯一のG1馬セイウンコウセイ(池添)が鼻差で逃げ切った。

 唯一のG1馬が貫禄を見せつけた。好スタートを切ったセイウンコウセイが、先頭を守り抜いた。最後は外からヒルノデイバローが迫り、2頭並んでゴールしたが、鼻差でも池添は勝利を確信して左拳を握り締めた。「G1を勝ってから勝利が遠ざかっていましたが、復活の手伝いができてよかった」。G1・23勝の名手が初コンビで仕事を果たした。

 先行馬多数の混戦と思われたが、勝負はスタートで決まった。2番枠の逃げ馬ダイアナヘイローが出遅れたことで、池添の意志は固まった。「この枠(1番枠)ですし、出方次第だと思っていた。しっかり出てくれたらハナを主張しようというのは頭にあった」。レースは初めてだったが、追い切りで感触をつかみ、「とても乗りやすい馬だと感じた。自分のレースができればと思って臨んだ」と自信を持っていた。

 17年高松宮記念優勝馬。それ以来となる1年3か月ぶりの勝利を挙げ、上原調教師は「G1馬だからね。ホッとしています。去年(4着)は異常な高速馬場で、人馬ともに戸惑ったが、今年は順当に勝てました」と安堵(あんど)の表情を見せた。95、96年のノーブルグラス(当時は札幌スプリントS)以来となる単独トップの3勝目。池添も11年のカレンチャン以来の最多4勝目となった。

 「夏の暑い時期は弱い馬」(上原師)のため今後は放牧に出され、スプリンターズS(9月30日、中山)へ向けて備える。G1での完全復活が待たれる。(石野 静香)

 ◆セイウンコウセイ 父アドマイヤムーン、母オブザーヴァント(父カポウティ)。美浦・上原博之厩舎所属の牡5歳。北海道新ひだか町・桜井牧場の生産。通算成績は23戦7勝。総収得賞金は2億5784万6000円。主な勝ち鞍は高松宮記念・G1(17年)。馬主は西山茂行氏。

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