【古谷 剛彦・こちら日高支局です】1歳馬品評会は牧場の技術向上の機会

スポーツ報知

 平取町軽種馬生産振興会が主催する「第49回1歳馬品評会」が、18日に行われた。今後のセールに上場予定の平取産馬9頭が出陳され、各牧場を巡回。JRA日高育成牧場の平賀敦場長を始め4人の審査員が、1頭当たり20点の持ち点で点数をつけ、その合計点で各賞を決定する。

 最優秀賞は、二風谷ファーム生産のレオアルテミスの29(牡、父ヨハネスブルグ)が輝いた。金賞には、船越伸也氏生産のシュシュファレルの2017(牝、父スマートファルコン)が受賞している。レオアルテミスの29は、サマーセール上場予定で、近親にマイネルラクリマやシルクアーネストがいる。

 審査委員長を務めた平賀場長は「昨年と比較すると、どの馬も爪のケアが非常に行き届いていました。品評会は、他の牧場との勝ち負けに限らず、お互いが切磋琢磨し、技術を向上する上でも続けて頂きたいと思います」と総括していた。主催した平取町軽種馬生産振興会の北嶋佳和会長は、「10頭の予定から、当日になって1頭の欠場も出てしまい、少ない頭数となってしまいましたが、好景気で庭先取引も活発に行われている状況もあるのではと推測しています。来年は節目の50回を迎えますが、歴史ある品評会をさらに盛り上げていけるよう、頑張っていきたいと思います」と話していた。

 1歳馬品評会は、新ひだか町三石でも12日に実施されており、ルーラーシップ産駒のエルクイーンの2017(牡)とノーモアクライの2017(牝、父エピファネイア)がそれぞれ最優秀賞を受賞し、この2頭はセレクションセール上場予定となっている。品評会で高評価を受けた馬たちは、過去にもセールで高額取引馬に輝いている馬もいる。審査対象として手入れや馴致なども含まれていることから、人前で展示されることは、セールにとっても貴重な経験にもなる。やはりセールでも見栄えがし、多くの方々に評価されるのだろう。

 我々マスコミにとっても、馬を見る勉強をさせて頂く機会であり、楽しみにしている行事でもある。来年はさらに盛り上がることを切に願いたい。(競馬ライター)

競馬

×