【宝塚記念 宮崎の宝さがし】牝馬のG1馬ヴィブロスには最警戒が必要だ

スポーツ報知
夏に強いヴィブロス。海外遠征帰りでも元気いっぱい

◆第59回宝塚記念・G1(24日・芝2200メートル、阪神競馬場)

 上半期の古馬頂上決戦、第59回宝塚記念・G1が24日、阪神競馬場で行われる。春10回のG1シリーズで好評を博した馬券プレゼント連動企画「G1的中ファースト」で1位に輝いた宮崎尚行記者が、勝ち馬をあぶり出していく連載「GPハンター 宮崎の宝さがし」をスタート。まずはG1馬の格と「夏は牝馬」の格言から、ヴィブロスに注目した。

 的中ファースト企画をトップでゴールしたのは、素直にうれしい。馬券プレゼント成功の本命は〈2〉〈2〉〈9〉〈8〉番人気。穴馬に固執せず、妙味ある上位人気も拾う“広角打法”が結果につながったか。春シーズン最後の『お宝』探しに全力を尽くしたい。

 顔ぶれを見ると難関だと言わざる得ない。実績馬が軒並み近走不振、海外遠征帰りと割引材料が多い。そこに新興勢力と外国馬が絡む。混戦必至の組み合わせだが、月曜から入った栗東トレセンで第一のヒントを得た。

 「相手が一気に強くなりますから。甘くはないでしょう」。上がり馬の筆頭格、ストロングタイタンの森沢助手だ。3冠馬オルフェーヴルも担当した腕利き。担当馬の成長度と状態の良さを明かしながらも、安易なジャッジはしない。僚馬には実績最上位のサトノダイヤモンドもいる。一流馬の「格」を知るからこその壁を感じているように映った。

 洗い直したデータにも浮かんできた。過去10年で優勝馬6頭がG1馬。00年以降では18頭中12頭を占める。テイエムオペラオー、ディープインパクト、オルフェーヴル…グランプリにふさわしい名馬ばかり。G1馬を中心に探るのが、正解に近づく糸口とみた。

 データにはもうひとつのヒントも。牝馬だ。16年優勝のマリアライトを始め、10年以降は12年を除く7年で馬券に絡んでいる。『夏は牝馬』の格言はあながち軽視は出来ない。ヴィブロスの安田助手は「夏は強いと思います。暑い時期の方が毛づやがいい。姉もあの時、具合が良かったですからね」。14年に8番人気で3着と好走した同厩舎のヴィルシーナを引き合いにうなずく。気温の高いドバイで勝っている実績の裏付けもある。出走唯一の牝馬G1馬は最警戒が必要だ。

 もう1頭のスマートレイアーも「年齢関係なく、本当に元気。状態はいいし、巻き返したいです」と加藤助手は力強い。G1馬ではないが、秋華賞2着の実績も無視できない。

 迎え撃つ牡馬はどうかと、注目のサトノダイヤモンド、キセキを直撃。ともに復活への策があった。(宮崎 尚行)

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