【宝塚記念 ヤマタケが見た】香港馬ワーザー、勝負気配!馬なりでも力強さ感じた

スポーツ報知
本番と同じ阪神競馬場の芝コースで追い切られたワーザー

◆宝塚記念追い切り(21日・阪神競馬場)

 第59回宝塚記念・G1(24日、阪神)の枠順が21日、確定した。この日、阪神・芝コースで追い切られた15/16年シーズンの香港年度代表馬ワーザーを、ヤマタケ(山本武志)記者が、コラム「見た」でチェックした。

 週の始めからワーザーは無印にしてきた。日本での中長距離G1は圧倒的に地元の利が大きいからだ。牡馬相手の香港Cを勝つほどのスノーフェアリーこそエリザベス女王杯を連覇(10、11年)したが、ジャパンCでは05年1着のアルカセット以来、外国馬は連対すらない。

 しかし、阪神競馬場での取材で考えが揺らぎつつある。ワーザー陣営から明らかな勝負気配を感じたからだ。検疫先の兵庫・三木ホースランドパークから移動翌日にもかかわらず、この日は芝コースで7ハロンと長めを追われ、馬なりながらも力強さを感じさせた。「今日はとてもうまくいった。(最後まで)手応えもありました」とクラブルール助手。香港からの中2週だが、前走のライオンロックT6着は「準備のためのレース」と同助手が明言するように完全な叩き台。ダメージも少なかった。

 現地で「スイマー」と呼ばれるほどの重馬場巧者。実際にサトノクラウンやラブリーデイなどが出走した稍重の16年クイーンエリザベス2世Cを4馬身差で圧勝した実績もある。この日は週中の雨で阪神が重馬場だった上、週末の天候も微妙。「ソフトな馬場の方が好き。それがここに来た、一つの理由でもあります」とクラブルール助手が笑みを浮かべるのもうなずける。地の利がないぶん、天を味方につけつつある。

 鞍上には日本に実績のあるボウマンを確保。同馬とのコンビでは【5330】と着外がない抜群の相性を誇る。これだけの好条件がそろい、日本馬に傑出馬不在の今回。無印のままでいいのか、直前まで頭を悩ませそうだ。(山本 武志)

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