【札幌記念】JRA現役最年長ジョッキー・柴田善騎手、マルターズアポジーで健在ぶり示す!61歳の的場文騎手に刺激受けた

スポーツ報知
JRA現役最年長ジョッキーの柴田善

◆第54回札幌記念・G2(8月19日・芝2000メートル、札幌競馬場)

 サマー2000シリーズ第4戦の第54回札幌記念・G2(19日)には、JRA現役最年長ジョッキーの柴田善臣騎手(52)=美浦・フリー=が、個性派の逃げ馬マルターズアポジーと参戦。先月から普段の調整にも携わっているベテランが北の大地で存在感を見せつける。

 JRA最年長ジョッキーが14日朝の札幌競馬場に姿を見せた。「25~26年ぶり? やっぱり涼しくていいな。今は美浦も新潟も暑すぎるから(笑い) 俺もそうだけど、馬も楽だよね」。デビュー34年目、52歳の柴田善の札幌滞在は93年以来、実に25年ぶりだ。

 札幌記念の騎乗は15年(トウケイヘイロー=9着)以来。コンビを組むマルターズアポジーの担当を務める米良助手が先月、調教中の落馬で負傷。それ以来、全27戦でハナを譲ったことのない逃げ馬の付きっきりでの調整を託された。「繊細な気性だけど、調教でかかるようなところはないし、すごく乗りやすいんだ」。今年の中山記念(3着)、ダービー卿CT(9着)に続く3度目のタッグへ二人三脚の調整を続けている。

 地方競馬では12日に的場文男騎手(61)=大井=が日本記録の通算7152勝に到達。「本当に素晴らしいこと。若い騎手たちと戦う体力だけでなくて“負けん気”を維持し続けているのがすごいよな」。自身は先週までにJRAで2万578戦に騎乗して2254勝。「俺はどうだろうな? 若い頃はガツガツしてたけど競馬への向き合い方が変わってきた。マルターズアポジーもそう。今は馬に乗ることがすごく楽しいんだ」。ターフを離れれば孫がいる“おじいちゃん”。柔和な笑みで心情の変化を説明する。

 もちろん、レースになればファンにも家族にも健在ぶりを示す構えだ。「アポジーもキャリアは豊富で、環境の変化にも動じない。黙っていても(ハナに)行く馬。具合は良さそうだし、この馬の持ち味を引き出したいね」。勝てば札幌では07年クイーンS(アサヒライジング)以来で、16年11月の東京スポーツ杯2歳S(ブレスジャーニー)以来となる重賞94勝目。ベテランが、北の大地でいぶし銀の輝きを放つ。(川上 大志)

 ◆柴田 善臣(しばた・よしとみ)1966年7月30日、青森県生まれ。第1期生としてJRA競馬学校騎手課程を卒業し、85年3月に美浦・中野隆良厩舎からデビュー。同4月7日の中山3R(イズミサンエイ)で初勝利。93年からフリー。JRA通算2万578戦2254勝。重賞93勝(うちG1・9勝)。164センチ、53キロ。血液型A。

競馬

×