こんにちは、川上です。
昨日、今日の美浦は、調教開始の6時すぎから既に夏のような暑さ…。トレセンの取材中には「暖かくなって馬が絞れてきた」なんて言葉をしばしば聞く季節になりましたが、運動不足で太め残り気味の当方にも好影響を願いつつ…の更新であります。というわけで14、15日更新分に続いて、「2018―19ドラフト対談」の第3回目をお届けしましょう。最終回の今日は牡馬部門。栗東・ヤマタケ&美浦・川上が散々悩んで選び抜いたメンバーになりました! なお、当ブログと紙面の連動企画として、来週21日付けの本紙競馬面から、再びブログを飛び出して、紙面のほうでヤマタケ先輩とPOGをおおいに語っていく予定になっております(こちらは“速攻系”に寄せたチョイスです!) ぜひそちらの方も参考にして頂ければと思いますので、よろしくお付き合いください! ではでは、牡馬編をどうぞ!
川上(以下、川)「前回は牝馬部門でおおいに語り合いました。ちまたでは『ふたりとも随分置きに行ってる』なんて声もチラホラと…(笑い) 本日はいよいよ全3回のオーラス、牡馬部門です!」
ヤマタケ(以下、ヤ)「俺はこう見えても、POGに関しては意外と王道派やで! 牡馬1位はフランクリン(牡、父ディープインパクト、母ロベルタ、栗東・音無)で」
川「めっちゃ王道じゃないですか! 現在2勝のフランツの全弟ですね。そういえば、お兄ちゃんも指名してたような…」
ヤ「ワタクシ、執念深い人間でして…(笑い)ノーザンファーム生産、近藤オーナー、音無厩舎のタッグは全く一緒。『(この産駒は)子供を産むたびに良くなっていく』という音無調教師の言葉に期待しとるわ。だいたい、君もベタやん」
川「シークレットアイズ(牡、父ディープインパクト、母ジョリージョコンド、美浦・藤沢)を1位指名で! こっちはファストアプローチの半弟ですね。お兄さんのときから藤沢先生が「僕がずっと探していた牝系で(山本英俊)オーナーも期待して連れてきた血統」と口にしていたジョリージョコンドの子。今年は父がディープインパクトに変わって距離の融通性もアップしそう。NF空港牧場の取材でも「いかにもこの産駒らしい馬。キャンターから跳ねる感じでゴムのような走り」と高評価でしたよ」
ヤ「また、ディープかい!って突っ込もうと思ったけど、俺もやった…。2番手はサトノソロモン(牡、父ディープインパクト、母イルーシヴウェーヴ、栗東・池江)」
川「16年のセレクトセールで2億8000万円の落札額だった、あの馬ですか」
ヤ「そそ。プランドラー(牡、父ディープインパクト、母プラウドスペル、栗東・池江)とめっちゃ迷ったんやけどな~」
川「金に目がくらみましたか…」
ヤ「人聞き悪いなぁ。でも、さすがこの値段が付いた馬だけあって、厩舎の評判もすこぶる上々。大活躍に期待しとるで」
川「僕はシュヴァルツリーゼ(牡、父ハーツクライ、母ソベラニア、美浦・堀)が2番手。操縦性の高さが牧場でも評判でしたし、当然、クラシックディスタンスでの活躍に期待です!」
ヤ「俺の3番手はホウオウライジン(牡、父キングカメハメハ、母ガールオンファイア、栗東・矢作)や」
川「また、値段の高い馬…。17年のセレクトセールで1億8000万円だった馬ですよね?」
ヤ「POGは意外と王道派って言ったやろ? そんでも誰かさんと違って、種牡馬を分散させてるところは評価してほしいわ~。そもそも君の3番手は流行を意識してるのが見え見えやん」
川「DMMドリームクラブのドリームインパクト(牡、父ディープインパクト、母タミーン、美浦・国枝)ですね。キタノコマンドールの躍進に影響されたのもなくはないですが…それだけじゃないですよ! 野本代表に聞くところによると、アーモンドアイで桜花賞を制した日の夜、国枝調教師から『来年のダービーはこの馬で』と連絡が来たんだとか」
ヤ「それだけ期待されとるんやな。DMM初年度の活躍は想像以上やったし、勢いは魅力的や。俺の4番手はイニティウム(牡、父ハーツクライ、母ゴールデンドックエー、栗東・須貝)」
川「アルバートドックの半弟っすね。お父さんがディープからハーツに変わりましたが?」
ヤ「新種牡馬になったジャスタウェイをはじめ、須貝厩舎といえばハーツクライ産駒! ノウハウを知っているところに期待してる。君の4番手はちょっと面白いところ来たね」
川「お母さん譲りの芦毛が光る、カイザースクルーン(牡、父ルーラーシップ、母アイスフォーリス、美浦・相沢)です。こちらタイムリーなことに昨日16日に美浦トレセンに入厩したんですよ。母は12年のオークス3着馬で、厩舎ゆかりの血統。相沢調教師も「これはいいぞ」と早くからオススメしてくれましたし、楽しみです!」
ヤ「いよいよお互いのオーラスか。最後の最後に新種牡馬の産駒、マイディアライフ(牡、父ジャスタウェイ、母ペルヴィアンリリー、栗東・高橋忠)を投入や」
川「牝馬編でもなかなか好評価(前回15日分の当ブログを参照)だったジャスタウェイの産駒ですね!」
ヤ「これはノーザンファームでの評価もめっちゃ高いみたいだし、面白いと思うわ。って君のラストは、ヘニーヒューズ産駒かいな」
川「芝のG1勝ち(13年朝日杯FS=アジアエクスプレス)だっていますし、侮ることなかれ。ドンヒューズ(牡、父ヘニーヒューズ、母ヒアーズトウショウ、美浦・鹿戸)がダークホース候補です!」
ヤ「最後の最後に振り回してきたな~」
川「昨年のセレクトセールで鹿戸調教師自ら、選んで買ってもらった一頭だそう。『早い時期から使って行けそうだし、意外と芝っぽいんだよね』とセンセイもかなり力が入っている様子でしたし、想像以上の躍進があるかも!」
ヤ「ほんまかいな。とにかく、お互い来年のクラシックシーズンを寂しく迎えていないことだけを願ってるわ~」
川「2018―19シーズン、どうぞよろしくお願いします!」
指名した牡馬5頭まとめ
●ヤマタケ
1位・フランクリン(牡、父ディープインパクト、母ロベルタ、栗東・音無)
2位・サトノソロモン(牡、父ディープインパクト、母イルーシブウェーヴ、栗東・池江)
3位・ホウオウライジン(牡、父キングカメハメハ、母ガールオンファイア、栗東・矢作)
4位・イニティウム(牡、父ハーツクライ、母ゴールデンドックエー、栗東・須貝)
5位・マイディアライフ(牡、父ジャスタウェイ、母ペルヴィアンリリー、栗東・高橋忠)
●川上
1位・シークレットアイズ(牡、父ディープインパクト、母ジョリージョコンド、美浦・藤沢和)
2位・シュヴァルツリーゼ(牡、父ハーツクライ、母ソベラニア、美浦・堀)
3位・ドリームインパクト(牡、父ディープインパクト、母タミーン、美浦・国枝)
4位・カイザースクルーン(牡、父ルーラーシップ、母アイスフォーリス、美浦・相沢)
5位・ドンヒューズ(牡、父ヘニーヒューズ、母ヒアーズトウショウ、美浦・鹿戸)
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