【U23】“ドーハの歓喜”だ!日本6大会連続五輪切符

2016年1月27日6時0分  スポーツ報知

 ◆16年リオデジャネイロ五輪最終予選兼U―23アジア選手権 ▽準々決勝 日本2―1イラク(26日、アブドゥラー・ビン・ハリファ・スタジアム)

 日本サッカー史に残る「ドーハの歓喜」だ。日本は準決勝でイラクと対戦し、1―1のままロスタイムに突入すると、後半48分にMF原川力(22)=川崎=がこぼれ球を左足ミドルシュートで劇的決勝弾を決めた。2014年に手倉森誠監督(48)が就任して以来、2戦2敗だった宿敵・イラクを2―1で撃破。3位以上が確定し、96年アトランタ大会から6大会連続10度目の五輪切符をつかみとった。

 日本サッカーにとって因縁の地、ドーハに歓喜の輪が広がった。五輪決定を告げる笛が鳴ると、手倉森監督は男泣きする選手たちを力強く抱きしめた。「しびれた。大和魂ですよ」。同点の後半ロスタイム、MF原川が決勝弾をぶち込んだ。

 1993年10月28日、後半ロスタイムの失点でイラクと引き分け、米国W杯への道を阻まれた“ドーハの悲劇”から8125日。「この年代はリベンジのための大会をしている。ドラマのような年代の選手。ロスタイムに点を取るあたりも、できすぎのシナリオ。歴史を逆転させたいい勝ち方」。指揮官は五輪の連続出場をつないだ選手たちをたたえた。

 運命の一戦。手倉森監督は力強い言葉で選手たちを送り出した。「大きな成果に対しては、大きなパワーがいる」。3位決定戦ではなく、この試合で決めろ―。指揮官の思いに選手たちが応えた。前半26分、FW鈴木の左クロスに、FW久保が滑り込み先制。同43分に同点に追いつかれたが「90分で勝つ」の合言葉通りの劇的な幕切れだった。

 苦しい道のりだった。チームをたちあげて最初の大会だった14年1月のU―22アジア選手権はイラクに敗れ8強止まり。同年のアジア大会では準々決勝で韓国に屈した。昨年の五輪1次予選も格下相手に僅差の勝利。近年の五輪世代では“最弱”のレッテルが定着した。

 日程問題も足かせとなった。予選はセントラル方式(1か所集中)のため、活動期間が限定された。リーグ期間中は各クラブから選手の招集に規制がかかり、得点源の久保、南野、浅野がそろったのは今回を含め3回。チームの成熟は困難を極めたが、指揮官は「柔軟性と割り切り」をコンセプトにして逆風を逆手に取った。「誰が出ても同じサッカーをする」。18回の代表活動で招集メンバーは約70人。昨年11月の国内合宿まで初選出組を呼び続け、地道にチームを強化した。

 今大会前の下馬評は高くなかったが5連勝で五輪出場。「厳しいとか言われていたけど、僕自身も彼らの可能性を信じてやってきた。彼らはおとなしい世代ですが、いつかやってやるんだとやってきた。その気持ちが実を結んだ。神様のプレゼント」。懐疑的な目と重圧をはね返す、最高の勝ち方だった。

 出場権は手にしたが、まだ決勝戦が残っている。「これから日本はもっと強くなる。日本がアジアのトップなんだというところをみせたい」。アジアの盟主であることを証明し、決戦の地リオへと乗り込む。

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