【W杯担当記者が推すキーマン】局面打開する高精度の右持つ清武のFK力

スポーツ報知
清武

 W杯1次リーグの対戦国はいずれも格上。主導権を握られ、ゴールが遠い状況で得点のチャンスとなるのがセットプレーだ。ハリル・ジャパンは15年3月の発足以降、17年12月の東アジアE―1選手権まで82得点を奪っているが、CKを味方が合わせた得点は4、直接FKでの得点はゼロとさみしい数字が並ぶ。そこで、最近は井手口が務めることが多いセットプレーのキッカーとして清武を推したい。

 負傷が多く、E―1選手権も脳震とうで無念の離脱となったが、精度の高い右足でこれまで何度も好機を演出してきた。前述のCKの4得点中2得点は清武のが蹴ったもの。E―1選手権中、ハリル監督が「最後の30メートルのところでいいパス出せる清武のようなタイプの選手がいない」と語ったようにゴールに直結するパスも出せるなど、局面を打開する能力は魅力だ。

 不安は主将の長谷部のコンディションだ。今季は古傷の右膝の痛みにより、リーグ戦の欠場も多い。ピッチに立てば高い統率力でチームに落ち着きを与える存在で、指揮官も絶大な信頼を寄せるが、現在の長谷部に1次リーグ全3試合の出場は厳しいと思われる。経験豊富な今野を含め、代役の準備が必要だ。(斎藤 成俊)

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