ハリル監督、コロンビアを弾丸視察…マリ戦直後に車で350キロ移動

スポーツ報知
23日の試合後に、コロンビア戦を視察するハリルホジッチ監督

 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)が、強行軍でロシアW杯1次リーグ初戦(6月19日)の相手コロンビアを丸裸にすることが19日、分かった。ベルギー・リエージュで行う現地23日午後1時20分開始の親善試合マリ戦を指揮したあと、車でフランス・パリに移動して午後9時開始のフランス―コロンビア戦を視察。2大会ぶりの決勝トーナメント進出に向け、最重視する初戦で激突する強敵を自らの目で細部まで分析する。

 指揮官が自ら“007”に変身する。ハリル監督はリエージュのスタッド・モーリス・デュフランでのマリ戦後、車で約3時間半かけてパリのスタッド・ド・フランスに移動してフランス―コロンビア戦を視察する。異例の“ダブルヘッダー”は当初予定になかったが、対戦国を直接分析できる貴重な機会となるため移動距離約350キロの強行軍を決断した。日本協会の西野朗技術委員長(62)、代表の手倉森誠コーチ(50)も同行。強力“3トップ”が弱点を浮き彫りにする。

 打倒コロンビアは最重要ミッションだ。同国には14年ブラジルW杯1次リーグ最終戦で1―4で惨敗。日本は南米勢が苦手で、過去5回のW杯で1分け3敗と同組の場合はすべて1次リーグ敗退。ハリル監督は最近、「同じことは繰り返さない。違った結果にしたい」と前回大会の映像を見返すほど執念を燃やしている。日本はW杯の初戦で勝ち点を奪えば決勝トーナメントに進出しており、スタートダッシュは重要だ。

 1次リーグの対戦国は映像で分析済みだが、スタンドからは見える景色が違う。西野氏は「視野が全体に及ぶので映像とはまったく違う。俯瞰(ふかん)して見られるのでプラス」と語る。選手にフォーカスすることが多い映像とは違い、戦術や連携を広くチェックできる利点がある。

 残り2か国の分析にも余念はない。セネガルが23日にモロッコで行うウズベキスタン戦にスタッフを派遣。同国は27日にフランスのルアーブルでボスニア・ヘルツェゴビナと対戦する。ボスニアは指揮官の母国で知り合いが多く“ハリルライン”で詳細を入手可能だ。ポーランドが同国内で行う23日のナイジェリア戦、27日の韓国戦にもスタッフを派遣。約3か月後に迫った本番に向け、情報戦を制し勝機を探っていく。

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