FW中島に世界が注目「期待に応え、楽しくやりたい」

スポーツ報知
ランニングする(左から)柴崎、植田、中島(右はハリルホジッチ監督=カメラ・竜田 卓)

 日本代表は19日(日本時間20日)、親善試合マリ戦(23日)、ウクライナ戦(27日)に向けた合宿の練習をベルギー・リエージュで開始した。負傷を抱えるDF酒井宏樹(マルセイユ)、遠藤航(浦和)らを除くFW本田圭佑(パチューカ)ら21人が参加。今季ポルトガル1部ポルティモネンセでの活躍を受けた代表初招集で話題のFW中島翔哉(23)は、6月14日開幕のロシアW杯メンバー入りへ「期待に応えたい。楽しみ」とバヒド・ハリルホジッチ監督(65)のテストに“一発回答”を出す意欲を示した。

 飛ぶ鳥を落とす勢いの中島は、代表初練習を終えると初々しい笑顔で声を弾ませた。「この大事な時期に初めて代表に呼んでくれたので期待に応えたい。今できる自分の精いっぱいのプレーで楽しくやりたい」。練習では16年リオ五輪のチームメート、DF植田との会話が弾むなどリラックス。W杯メンバー入りに向けた“答え”が求められる状況にも自然体で臨む。

 今季移籍したポルトガルリーグでは9得点と大ブレイク。「ドリブラーでこんなに俊敏で爆発的な日本人はいない」とハリルホジッチ監督はW杯を3か月後に控えた時期に“切り札”として初招集した。中島は「ボールを持ったら前を向いて仕掛けていく自分の特徴を出したい」と積極的なプレーを誓っている。

 常に上を見てきた。J2富山時代の2014年に開催されたブラジルW杯。中島は1次リーグ敗退に終わった日本代表の試合を、“次”を見据えて分析していた。「自分が4年後のW杯に出る時のチームメートはどんな感じなのかなと意識していた。例えば本田さんだったらこのタイミングでパスが来るなとか」。ロシアW杯に必ず出る―。当時語っていた目標は、努力の積み重ねで、あと一歩のところまで来た。

 今遠征には欧州各国のクラブが中島を目当てにスカウトを派遣する。ポルトガルの名門ポルトやスポルティング以外にもドイツ、スペインなどのクラブが興味を示しているとされ、今回の試合で活躍しW杯メンバー入りを果たせば強豪へのステップアップも見えてくる。「今は選ばれただけ。これから試合でいいプレーをしていけばいい。これからは自分次第」。中島の未来予想図には、ロシアまでの道のりがしっかり描かれている。

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