長友佑都、トルコ移籍で原点回帰 超攻撃的サッカーに「決断して良かった」

スポーツ報知
ミニゲームでボールを持つ本田(左)にチャージする長友(カメラ・竜田 卓)

 サッカー日本代表は20日、ベルギー・リエージュで親善試合マリ戦(23日)、ウクライナ戦(27日)に向けた合宿2日目の練習を25人で行った。DF長友佑都(31)は、今冬移籍したトルコの名門ガラタサライで、攻撃参加への意識を取り戻したと告白。「昔の自分に戻ったよう」と“原点回帰”でW杯イヤーに挑む。DF酒井宏樹(27)=マルセイユ=が、右でん部負傷により合宿への不参加が決まった。

 アジアとヨーロッパが交差するイスタンブールで、長友は“原点”を思い出した。「昔の自分に戻ったような気がする。がむしゃらに生き生きしているなと。水を得た魚のようで居心地がいい」。トルコの生活、ガラタサライでのプレーは、31歳のベテランに大きな刺激を与え、左サイドを無我夢中で駆け上がるかつての姿を取り戻させた。

 出場機会を求めて、1月31日に7年在籍したイタリアのインテルからトルコの名門に期限付きで加入した。W杯イヤーでの移籍は“賭け”だったが見事に定位置を確保した。「イタリアではけっこう守備を求められて、自分が上がりたいなというタイミングで守備のバランスをかなり意識していた。ただ、今のトルコのサッカー、ガラタサライのサッカーはサイドバックをどんどん攻撃させるので楽しい」。自然と笑みがこぼれた。

 日本代表においても豊富な運動量、縦への推進力でチームに貢献してきたが、イタリアに長くプレーしたことで良くも悪くも守備への意識が強く体に染みついていた。移籍先となったガラタサライのテリム監督(64)は、攻撃的サッカーを旗印とする名将でサイドバックにも積極的な攻撃参加を求める。「新しいチームで勝負する決断をして良かった」。長友は3月に入り2試合連続でアシストするなど勢いに乗り代表に合流してきた。

 今年2月には妻で女優の平愛梨(33)が第1子となる長男を出産して父親になった。現在は親子3人、イスタンブールの生活をスタートさせている。「背負う人が増えた。移籍するときに迷惑をかけたので、よりいっそう恩返ししたい気持ちが強い」。持ち前の適応力で「人も優しいし、想像を超える居心地の良さ。トルコは素晴らしい」と新天地では公私ともに順風満帆。トルコで復活した長友がロシアW杯に向けて力強く行進していく。

 ◆長友の主なアシスト 11年アジア杯決勝オーストラリア戦で左クロスから優勝を決定づけるFW李忠成の劇的ゴールを演出。同大会では3アシストをマークした。平愛梨との真剣交際が明らかになった直後に行われた16年6月のキリン杯ブルガリア戦ではMF香川真司のヘディング弾を演出する絶妙なクロス。試合後、客席で見守った“アモーレ”に向けピッチから手でハートマークを作り、勝利を報告した。

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