本田圭佑「選ばれるだけのW杯なんて何の意味もない」長らく代表けん引した自負と意地

スポーツ報知
鋭い表情で引き揚げる本田(カメラ・竜田 卓)

 サッカー日本代表FW本田圭佑(31)=パチューカ=が21日、ブラジルW杯から変わらぬ姿勢で、ロシアW杯メンバー入りへの最終試験に臨む。メンバー入りを目指すサバイバルレースには「何の意味もない」とし「W杯は勝つためにやってきた」と言い切った。当落選上の立場を理解しながらも、W杯1次リーグの対戦相手を想定した23日のマリ戦、27日のウクライナ戦(ともにベルギー)では「自分らしく行く」と意気込んだ。

 FW本田がスタイルを変えずにサバイバルレースに挑む。「この2試合少なくとも1回はチャンスが来るはずだと思うので、何かしらインパクトを残さないと(選出が)厳しい可能性がある」とハリル・ジャパンでの立場を理解しつつも「(この2試合は)生き残るためだけの試合じゃないので、実際予選の3試合で何をするのかっていうことが大事。自分らしく行きたいなと思う」と言い切った。

 1月にメキシコ1部UNAM戦で今年初得点をマーク。ここまで4得点6アシストと結果を残し、昨年9月以来6か月ぶりの代表招集を受けた。バヒド・ハリルホジッチ監督(65)からは「チャンスをつかんでほしい」とメッセージが送られ、メンバー入りの条件として「FWに関しては得点を取る、取らせるところが重要」とゴール、アシストの結果を求められている。

 だが、本田はメンバー入りの、さらに先を見据えて戦うつもりだ。「W杯をゴールと設定した場合、自分がどういった形で3度目のW杯を迎えるべきなのか。選ばれるだけのW杯なんて何の意味もないと思っている。いつもW杯で勝つために自分はやってきた。そのスタイルはこれからも変えないし、それで選ばれなくても何の後悔もない」。長らく代表をけん引してきた自負と意地がにじんだ。

 足は遅い。技術も秀でているわけではない。ハリル監督から要求される、DF裏へ抜けるプレーも「元々得意なプレーじゃない」と言う。「自分のスタイル的に少なくとも監督の理想とするタイプではないのは100%も承知。でも、何とかここまで盛り返してきている。強みを生かしながら、監督が求めるものを出して、結果を出す」。単なるアピールに意味はない。マリ戦はベンチスタートが濃厚だが、指揮官の戦術的な要求に応えた上でW杯につながる結果を残せば、メンバー入りは当然ついてくる。(内田 知宏)

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