長谷部の相棒は大島…Wボランチで身体能力抜群マリの攻撃止める、森岡はトップ下で先発

スポーツ報知
ウォーミングアップで体をほぐす大島

 サッカー日本代表は23日、ベルギーでの親善試合でマリ代表と対戦する。バヒド・ハリルホジッチ監督(65)は22日、前日会見で約18分の“独演会”を展開。6月のロシアW杯に向け「幻想的な夢は抱かないで」「日本の選手に合ってないプレーを望むのはやめて」と語った。ボール保持率を高め、優勝を目標に掲げた14年ブラジル大会を暗に否定。改めて現実路線を掲げ、マリ戦でW杯1次リーグ第2戦の相手・セネガルを想定した戦いに挑む。

 ハリル監督はマリ戦の戦術を聞かれると「今はダメ。W杯後にしましょう」とけむに巻いたが、関係者によれば非公開での戦術練習ではダブルボランチの布陣を試し、主将のMF長谷部と大島が抜てきされた模様だ。指揮官は最近、インサイドハーフ2枚とアンカーを置く逆三角形の中盤を多用してきたが、仮想セネガル戦では正三角形を採用する見込み。トップ下は森岡の先発が濃厚だ。

 セネガルは4―3―3で、インサイドハーフを2枚置く布陣を基本としている。日本はアンカー1枚で対抗した場合、カバーする範囲も広くバランスを取りづらいため、ダブルボランチを対峙(たいじ)させて対応する。また2枚の“防波堤”があることで、身体能力を生かした相手のカウンターの勢いを止める狙いもある。マリも中盤に攻撃的な選手を2枚置くと思われ、今回はセネガル対策として最適。指揮官は大島の成長を褒めると共に、初招集のFW中島の起用も示唆した。

 20日のミーティングでは「このままでは1次リーグを突破することは厳しいぞ」とゲキを飛ばした。「(27日のウクライナ戦と)2つ勝ちにいく。この3月で勝利のスパイラルを作る」と力強く語った。

 ◆ハリル・ジャパンの先発布陣 初采配だった15年3月のチュニジア戦(2○0)ではダブルボランチを配置した正三角形の布陣を採用。16年までの2年間、23試合中22試合で同様の布陣を敷いた。だが17年3月のW杯アジア最終予選UAE戦(2○0)で初めて逆三角形の布陣にすると、17年は全13試合中8試合で採用。正三角形は5試合だった。基本布陣は4―3―3で、別の布陣(4―4―2)を採用したのは全36試合中1試合だけ。

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