ハリル監督、衝撃 コロンビアが仏撃破

スポーツ報知
後半途中で出場させる本田(右)に声をかけるハリルホジッチ監督(カメラ・竜田 卓)

 サッカー日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)は23日、ロシアW杯1次リーグ(L)初戦(6月19日)で対戦するコロンビア対フランス戦を現地で視察。3―2で逆転した強さに「衝撃的」と驚がくした。一方、日本が1―1と引き分けたマリ戦を観戦したコロンビアの“007”は、27日のウクライナ戦を視察しない可能性を示唆。情報収集に値しないと見下された格好だ。1次Lで激突するポーランド、セネガルのほか、各地で国際親善試合が行われ、ブラジルが開催国のロシアに敵地で3―0で快勝。

 ハリル監督の表情には疲れがにじんでいた。原因はマリ戦の苦戦、長距離移動だけではない。コロンビアから受けたインパクトが苦悩を深くさせた。「衝撃的でした。今日はちょっと眠れそうにない」。優勝候補フランスを、相手のホームで逆転で下したライバル国の強さを目の当たりにし、手放しで褒めるしかなかった。

 スタンドから見渡すことで、映像では分からないチーム全体の動きを分析するための強行軍だった。ベルギー・リエージュで現地23日13時20分開始のマリ戦を指揮した後、パリまで約350キロを車移動して21時開始のフランス―コロンビア戦を視察。2―2の時点で会場を出る際に口にした「コロンビアが勝つでしょう」との予想は的中。24日午前2時過ぎにリエージュに戻ってきた。

 内容を振り返ると賛辞しか出てこない。「特に後半は非常にハイレベル。パワー、スピードに乗った中での技術、ゲームコントロール、守備もしっかりしていた。個人能力を生かしたカウンターも素晴らしい。遅攻、速攻もうまく使い分けていた。映像は何度も見ましたが、ライブで見て本当に素晴らしいチームだと思った」。弱点については「付け入るスキはあるが、そこを突けるか。そのためには能力ある選手が必要です」と語った。

 24日の練習では約12分間、円陣で選手を鼓舞した。W杯出場を逃し、8人の主力をけがで欠く相手に1―1で引き分けたマリ戦と、コロンビア戦の衝撃が尾を引くなか、「W杯にどう臨むか言ってきたが、できてないぞ。やらなければいけないことが多いぞ」と指揮官。W杯まで残り3か月。南米の強豪コロンビアとの差を縮める作業は容易ではない。

サッカー

×