ハリル監督電撃解任 後任候補に西野技術委員長、森保U21監督、手倉森コーチ

スポーツ報知
解任されることが明らかになったハリルホジッチ監督(3月27日のウクライナ戦)

 サッカー日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)が解任されることが8日、分かった。9日にも発表される。ロシアW杯開幕まであと約2か月と迫っているが、日本サッカー協会幹部は3月のベルギー遠征の結果などを加味し、現体制のままでロシアW杯に突入することは難しいと判断した。後任は現在、日本協会の技術委員長を務める西野朗氏(63)を筆頭に、U―21日本代表の森保一監督(49)や、現日本代表コーチの手倉森誠氏(50)が候補に挙がっている。

 ロシアW杯まであと67日と迫った8日、ハリルホジッチ監督が解任されることになった。複数の関係者によると、日本サッカー協会は3月のベルギー遠征の1分け1敗という結果や、ハリルホジッチ監督と選手の間に溝が生じていることなどを重くみて、このタイミングで解任を決断したもようだ。

 3月のベルギー遠征ではマリ、ウクライナを相手に1分け1敗と勝利できず。W杯を目前にサッカーの完成度にも疑問符がつき、選手の間にも指揮官に対する不信感なども目立った。欧州組なども含め、ベストメンバーを招集した国際Aマッチでの勝利は昨年10月6日のニュージーランド戦(2〇1・豊田)が最後で、白星から遠ざかっている。

 ベルギー遠征中には選手には宿舎からの外出が禁止された。だが、外国人スタッフには禁止令は出ず、一部の選手の中からは「同じチームで戦うという感じがしない」という不満が出たという。そうした一体感のなさもロシアW杯直前に協会幹部が危機感を感じたようだ。

 ハリル監督は現在、フランスの自宅を拠点に欧州に滞在中。後任候補としてはアトランタ五輪代表監督で、現在は日本協会の技術委員長を務める西野氏が最有力候補。東京五輪世代の指揮を執るU―21日本代表の森保氏、リオ五輪代表の監督を務めた手倉森コーチらも浮上している。

 日本は98年フランス大会から5大会連続でW杯に出場しているが、W杯イヤーに入ってからの代表監督解任は一度もない。14年ブラジル大会後にメキシコ人のハビエル・アギーレ監督を招聘(しょうへい)したが、スペインリーグ時代の八百長に関与した疑いで解任。それを受けてハリル・ジャパンが15年3月に誕生したが、ロシアW杯まであと2か月と迫ったこの時期に2度目の解任劇。後任監督はW杯まで十分な準備期間はないという緊急事態で、その手腕が注目されることになる。

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