【なでしこL】ASハリマ社長は元歌手でチアリーダーの「おばドル」52歳

2017年3月20日10時0分  スポーツ報知
  • なでしこリーグ2部のASハリマ・岸田直美社長(手前)は、主催試合で自らチアリーダーとなって盛り上げる(ASハリマ提供)

 なでしこリーグ2部・ASハリマ(兵庫・姫路市)に、ピカピカに輝くアイドル社長がいる。2016年1月に就任した岸田直美社長は、ホーム試合で高校生に交ざってチアリーダーとなる自称「おばドル」の52歳。幼児番組のMCなど異色の経歴を持つ社長の奔走もあって、スポンサー、ファンも急増中。26日に初戦(対愛媛・宇和島市丸山陸上)を迎えるチームは、今季リーグVでの1部昇格を目指す。

 ミニスカートの下から光る生足、マイク越しで聞こえる歌声、美しく揺れる長い髪―。アイドルの魅力が詰まった女社長がいる。「ハリマに元気な“おばちゃんアイドル”がいるって知ってもらえたら」。ASハリマ・岸田社長は、色気たっぷりの笑顔を咲かせた。

 持ち歌30曲以上を数える実力はだてじゃない。若い頃に歌手としてプロデビューし、幼児番組のMCや短大准教授も務めた異色の経歴の持ち主。16年1月にクラブの社長に就任すると「名を売るために華やかなムードが必要」との思いから、文字通り一肌脱いだ。主催試合のハーフタイムは、女子高生のチアリーダーたちと一緒に歌に踊りに大忙し。マイク片手に太ももを上げ「膝上20センチのマイクロミニ。全然きついと思わない。当然、私がセンターです」とドヤ顔だ。3時間の練習を月2回。ピンクレディーやキャンディーズとともに昭和を生きたアイドルが、フル回転で活動している。

 「鈴が鳴るようによく笑う」(岸田社長)ため、選手やサポーターには「リンリン」の呼び名で親しまれる。日本代表FW千葉園子(23)は「遠くから見たら(年齢が)分からないけど、近くで見たら『あっ…』ってなる」と、年齢を感じさせないパワフルさに苦笑い。サポーターの間では「(社長の)脚に触れば幸運が舞い込む」とうわさが出るほど。イベントでは「歌って、踊って、しゃべれるアイドル」と約30分間のステージでクラブをPRする。

 「おばドル社長」の効果は絶大だ。15年までは約20社だったスポンサー数が、80社を超えた。ファンクラブの会員数は5倍に跳ね上がった。今季は“アイドル活動”の第一線から退く意向だったが「卒業したかったけど、スポンサーさんから期待されて」と現役続行を宣言した。

 「この子(選手)たちの笑顔を守るためです。姫路から世界で活躍してほしい」。昨季は2部のカップ戦で初V。2月末にはFW葛馬史奈(23)がU―23日本代表に選出され、チームは着実に力をつけている。オフには選手と1対1で契約更改に臨む。社長として、母親代わりとして、心構えなどを諭すこともある。千葉は「第二のお母さん。一番、みんなのことを考えていて、絶対に味方になってくれる」と厚い信頼を寄せる。「チームの目標は優勝で昇格すること。(スポンサー数は)私の営業で今季中に100社にしたい」。名物社長が、クラブのため、選手のために、自慢の美脚で奔走する。(浜田 洋平)

 ◆岸田 直美(きしだ・なおみ)1965年3月18日生まれ、兵庫・姫路市出身。52歳。若かりし頃はテレビの幼児番組でMCを務めた。姫路日ノ本短大の准教授(社会心理学)や市職員を経験。2015年3月にASハリマを運営していた一般社団法人「キッズドリーム育成プロジェクト」の専務理事に転職。16年1月、クラブが株式会社化したことに伴い、社長に就任。独身。

 ◆ASハリマアルビオン 2012年12月に姫路日ノ本短大サッカー部の卒業生らを中心に創立。14年に日本女子サッカーリーグに参入し、15年になでしこリーグ2部に昇格。16年に株式会社化。昨季はリーグ戦で10チーム中7位だったが、カップ戦で初優勝。「アルビオン」はギリシャ神話に登場する、アルビオン島に住む巨人の名。クラブカラーは白。ウインク陸上競技場(姫路市)、神戸総合運動公園(神戸市)などで主催試合を開催。

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