【甲府】山本、昇格へ重圧背負う「監督が目指すサッカーが表現できるように」

スポーツ報知
ボールをキープする山本

 J2ヴァンフォーレ甲府は21日、1次合宿先の静岡市内で午前のみの練習を実施。クラブにとっては1年でのJ1復帰が至上命令となるが、今季チーム最年長となったDF山本英臣(37)が、昇格争いの重圧を自らがすすんで背負っていく覚悟を示した。

 背番号4は、その自覚を表すかのように、練習では積極的に声を張り上げた。16日から始まった1次合宿も後半に差し掛かり、山本は「新しい選手が入って、まだ遠慮はあると思うが(吉田達磨)監督がやろうとしていることをみんな、やっている」と手応えをつかんでいる様子だった。

 チームは6年ぶりにJ2へ降格した。「もちろん昇格は成し遂げなければいけない」。今季はまだ決まっていないが、昨季まで9年連続で主将を務めている山本。引退した石原克哉氏(39)らが抜け、チーム最年長となっただけに、責任は誰よりも感じている。「新加入や若い選手が増えたが、(昇格の重圧などは)僕や他のベテランが背負えばいいこと。自由に、というか、監督が目指すサッカーが表現できるようになってほしい」と熱く語った。

 自身は昨季、股関節痛の影響などでリーグ戦14試合出場にとどまった。J1、J2を含め20試合を切るのは2004年(当時はJ2で18試合出場)以来。「ふがいない1年だった」と振り返る。それだけに、今年にかける思いは強い。「甲府に恩を返すために、ずっと戦ってきている。もう一度、いいチームになるために精いっぱい、やっていきたい」。上の舞台へ返り咲くため、今シーズン、不退転の決意で臨む。(三須 慶太)

 ◆山本 英臣(やまもと・ひでおみ)1980年6月26日、千葉県生まれ。37歳。93年に市原ジュニアユースに入団し、ユースを経て99年にトップチーム昇格。2003年に当時J2の甲府へ移籍した。J1通算223試合4得点、J2通算227試合9得点。175センチ、69キロ。血液型B。ニックネームは「おみ」。既婚。

サッカー

×