【C大阪】杉本の野望!もっと進化、もっとゴール、きっと3冠…インタビュー

スポーツ報知
今年の躍進に向け勢力的に練習するC大阪・杉本(カメラ・義村 治子)

 昨季C大阪はJ1再昇格1年目にして、初のタイトルとなった天皇杯とルヴァン杯の二冠を獲得した。その中心となったのが、リーグ2位の22得点を挙げたFW杉本健勇(25)だ。日本代表にも初選出され、得点も記録。インタビューオフにはスペイン1部ヘタフェからオファーがあったが、残留を決断した。チームは10日の富士ゼロックス・スーパー杯(対川崎、埼玉)で、今季初戦を迎える。リーグ戦を含む3冠、ロシアW杯、そして世界へ―。今ノリに乗っている男に今季にかける意気込みを聞いた。(取材・構成=筒井 琴美)

 ―昨年末に左足首の手術を受けたが、4日まで行われた宮崎キャンプで練習試合に出場するなど、開幕に向けて順調に見える。

 「僕はいつもシーズンが終わったら10日間ぐらい完全休養するんですけど、去年は手術もしたので退院してからはずっと動いていました。今年は開幕が早いですが、早く試合をしたいのでいいことだと思います」

 ―昨年はチームとしても個人としても大躍進。

 「2つタイトルを取れて、すごくうれしかった。ただ『もっとできたかな』って、シーズンが終わってから思ってしまった自分がいました。実際終わってみれば(リーグ戦)3位なのは、何かが足りないということ。チームとしても個人としても進化し続けないといけないですし、もっともっと突き詰めてやらなくちゃ、Jリーグのトップには立てないと思います」

 ―昨季、覚醒した要因は。

 「仲間に助けられて1年間できました。たまたま去年結果が出たわけではなくて、自分ができることを全て考えて何年も前からやってきていたので、自分としては遅すぎたって感じです」

 ―今季目標に掲げるのは。

 「個人としては去年の数字を全て上回りたい。チームとしてもまずリーグで一番上を取りたいし、去年の結果よりも上回りたい。ということは3タイトル取るしかないですね。そんなに甘くないとは思いますけど、取れるだけのチーム力はあると思うし、準備は整っているんで、チャレンジしたいなと思います」

 ―今年は6月にW杯も控える。代表への思いは。

 「手に届くかは自分のあと3、4か月にかかっていると思う。4年に1回で、世間が一番注目する大会なので、絶対に行きたいですし、行って活躍したいです。そのためには、まず、このチームで結果を残すしかないですよね」

 ―今オフは海外からのオファーもあった。W杯から先の展望は描いている? 

 「描いてはいます。もしかしたらW杯でめっちゃ活躍してビッグクラブからオファーが来るかもしれない。そうやって希望を持つのは勝手なので。そうなるためには、今やるべきことをここでやるというのが一番大事だと思っています」

 ◆2017年の杉本の活躍 4月16日のJ1リーグ第7節のG大阪戦でシーズン初ゴールを含む2得点を決めると、怒とうのゴールラッシュ。7月22日の浦和戦で自身初のJ110得点。11月18日の横浜M戦で20得点に達した。12月2日の最終節で川崎・小林に逆転で得点王を奪われたが、22得点の2位。ルヴァン杯では11月4日の決勝・川崎戦で先制ゴールを挙げて大会MVP。代表では、8月のW杯アジア最終予選で初招集。代表初先発となった10月10日の国際親善試合・ハイチ戦で初得点を挙げた。

 ◆杉本 健勇(すぎもと・けんゆう)1992年11月18日、大阪市生野区生まれ。25歳。少年サッカーチーム「FCルイラモス・ヴェジット」から2005年にC大阪U―15に加入。10年6月に飛び級でトップ昇格。11年にJリーグ初出場。12年、東京Vに期限付き移籍し、ロンドン五輪代表に選出。同年7月にC大阪に復帰。15年は川崎へ完全移籍したが、16年にC大阪へ再復帰した。187センチ、79キロ。独身。

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