【神戸】ポドルスキ新主将、攻撃で全権「経験生かし貢献したい」

スポーツ報知
Jリーグ開幕前日の記者会見で、肩を組んで写真撮影に応じる神戸・ポドルスキ(右)と鳥栖・吉田の両主将

 5月に25周年を迎えるJリーグが23日、鳥栖―神戸のカードで史上初めて平日に開幕する。22日は佐賀・鳥栖市内で両チームの記者会見が行われ、神戸の元ドイツ代表FWポドルスキ(32)は、攻撃の全権を託された“フリーマン”として開幕戦に臨む。途中加入した昨季は5得点に終わった世界的ストライカーが、真価を問われるJリーグ2年目を迎える。

 今季から就任した主将としての自覚が、ポドルスキの言葉ににじみ出た。「自分が30点、40点取っても、チームが下に沈むことがあってはならない。チームとともに成長するために、ここに来た」。今月上旬にはリップサービスで30得点を宣言したが、この日は一変。個人目標を取り下げ、勝利への貢献だけを誓った。

 9位だった昨季まで堅守速攻が持ち味だった神戸は今季、バルセロナのように攻撃的なパスサッカーにスタイルを転換中。その中でポドルスキも練習ではFW、トップ下に加え、中盤の底で攻撃を組み立てるアンカーの位置でも試されてきた。吉田孝行監督(40)は「つなぎの部分では、まだ彼に頼らなければならない部分もある。時にはアンカーもするし、前(FW)にも行くし、トップ下も。攻撃のフリーマンといえる」と説明。発展途上のチームの中で多くの役割を求めた。

 シーズン途中に加入した昨季は15試合で5得点。実力をすべて発揮したとは言い難かった。「今年は主将という重責を担うが、経験を生かしてチームに貢献したい。でもひとりでは何もできない」とも語った。本当の意味でチームの一員になり、ワールドクラスの力で周りの選手を引き上げられるか。神戸浮沈の鍵はやはりこの男が握っている。(金川 誉)

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