【名古屋】元ブラジル代表FWジョー、デビュー即V弾

スポーツ報知
後半39分、決勝ゴールを決めた名古屋・ジョー(カメラ・豊田 秀一)

◆明治安田生命J1リーグ第1節 G大阪2ー3名古屋 (パナソニックスタジアム吹田、24日)

 激しい撃ち合いを制したのは、ジョーの右足だ。後半39分。必殺カウンターからスルーパスに反応し「FWは頭を上げることが重要」とGKの股を射抜く決勝弾。無数のブラジル国旗が揺れるなか“元セレソン”の看板に偽りなしの1得点1アシストで、名古屋を16年10月1日福岡戦以来511日ぶりのJ1勝利に導いた。

 チーム最多のシュート4本を放ったが“打つべし、打つべし”だけが取りえではない。192センチ、97キロの巨体で日本代表DF三浦相手にボールを収め続け、好機を演出。前半26分にはシュートも狙える位置から「ベストな選択ができた」とMFシャビエル(24)の得点をお膳立てした。

 相手のクルピ監督には、3年間在籍したアトレチコ・ミネイロで指導を受けた。14年ブラジルW杯メンバーに選ばれたが、W杯後には夜遊びや遅刻を繰り返し、15年6月に解雇。改心した昨季は国内リーグMVPと得点王に輝き、この日も「何よりもチームの勝利がうれしい」と優等生ぶりをうかがわせた。

 セレソン待望論も出る点取り屋に対し、風間八宏監督(56)は「最後に決めるのはさすが。でも、まだまだ持っているものがある」とさらなる爆発を予感。2年ぶりのJ1初戦で、DFホーシャ(28)も含め、3得点。指揮官は「国籍は関係ない。日本人が定位置を奪うには、彼らよりも良いプレーをしないといけない」。対戦チームも同じ。ジョーを筆頭とするブラジル人トリオを攻略せずして、今季の名古屋には勝てない。(田中 雄己)

 ◆ジョー 1987年3月20日、ブラジル・サンパウロ州生まれ。30歳。2003年にコリンチャンスでキャリアをスタート。CSKAモスクワ、マンチェスターC、エバートンなどを渡り歩き、17年から再びコリンチャンスでプレー。昨季は18得点でMVPと得点王に輝き、リーグ制覇に貢献。07年6月にA代表デビューし、08年北京五輪では銅メダル獲得に貢献。14年ブラジルW杯メンバー。192センチ、97キロ。左利き。

サッカー

×