【清水】19歳DF立田、堂々デビュー「手応え」

スポーツ報知
後半42分、空中戦で競り合う清水・立田(中)

◆明治安田生命J1リーグ第1節 鹿島0―0清水(25日・IAIスタジアム日本平)

 清水エスパルスは鹿島とスコアレスドロー。昨季2敗した強敵から貴重な勝ち点1を挙げた。2年目でリーグデビュー戦となったDF立田悠悟(19)ら守備陣が奮起し、0で抑え切った。J1開幕戦の無失点は9年ぶり。次節は3月3日に敵地で神戸と対戦する。

 最後まで集中は途切れなかった。デビュー戦を完封で終えた立田は「手応えをつかめたし、やれること、やれないことが明確になった」とうなずいた。右サイドバック(SB)に故障者が続出する中、本職外で奮闘した19歳に、ヤン・ヨンソン監督(57)も「まるで4、5年やってた選手のようだ」と賛辞を贈った。

 チーム最長189センチの体を存分に生かした。空中戦はほぼ完勝。FW鈴木らに仕事をさせなかった。「相手は不慣れな自分を狙ってくる。だからってやられちゃいけない」。後半38分にはDF安西とゴール前で激しく競り合い、ピンチを脱出。クロスは不発も守備で堂々の存在感を示した。

 中学卒業時に186センチの長身も、食の細さが悩み。プロ入り後は「戦える体を作らないと」と一念発起。昨季加入のGK六反にも感化され、茶わん1杯でやめていた白米は3杯をノルマにした。試合前日の24日は守護神にうなぎをごちそうになり、初陣へ力を蓄えた。

 昨オフ、ユースの先輩の犬飼が鹿島入り。「いつかワン君と(センターバックを)組みたかった」。さみしさは胸の奥にしまい「自分が穴を埋める」と決意した。試合後は「効いてたね」と褒めてもらい、自然と笑みがこぼれた。

 次は敵地で神戸戦。清水ら右SB候補は合流しており、立場は安泰ではない。「今年は先発に定着するのが目標」。最終目的地・東京五輪へ。一歩ずつ進んでいく。(武藤 瑞基)

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