【清水】テセがVヘッド!1592日ぶり静岡ダービー制す

スポーツ報知
後半3分、先制ゴールを決め、仲間に祝福される鄭大世(中央)

◆YBCルヴァン杯グループステージ第1節 ▽B組 清水1―0磐田(7日・IAIスタジアム日本平)

 清水エスパルスがジュビロ磐田を1―0で下し、静岡ダービー4試合ぶりの勝利を挙げた。後半3分、FW鄭大世(34)がFKに頭で合わせ今季公式戦初ゴール。これが決勝点となった。磐田に公式戦で勝利するのは13年10月27日のリーグ戦以来で、1592日ぶり。一方、ジュビロは開幕から公式戦3試合連続の完封負けとなった。

 スタンドに向けて“仁王立ち”した。後半3分。右サイドからのFK。テセは楠神の浮き球に勢い良く飛びつく。強烈な弾道がネットを揺らした。待望の今季公式戦1号だが、笑顔はない。ただただ、「どうだ」と言わんばかりにサポーターへ胸を張った。

 昨季、チームで唯一2桁得点をマークした男もこの日が公式戦初スタメン。「僕たちが(主力組を)押し上げていかないといけない」。前半から守備に奔走。下がって味方のボールを引き出し、クロスに懸命に体を投げ出してシュートを放ち続けた。

 もがいていた。J1通算150試合60得点。実績は前線で群を抜くが、始動から主軸に座ったのは新加入のFWクリスラン。「試合に出たい。出番さえもらえればやれる」。プレシーズン、公開された練習試合は4戦5発。それでも主力組に入れない。荒ぶる気持ちを必死に抑えた。

 12歳年下の金子に「俺が周りを見えてない時は言ってくれ」と告げた。練習後は一人、黙々と走り込み。いつ出番が来てもいいようにコンディションを維持した。「きょうは90分走っても全く疲れなかった。やっぱり準備は大事」とうなずいた。

中2日VS札幌 今季静岡ダービーは計4試合。昨季3戦全敗を喫した宿敵から幸先よく白星を奪った。次は中2日でリーグ第3節・札幌戦。「みんなで盛り上げてまい進していきたい」。エースは、頼りになる。(武藤 瑞基)

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