【G大阪】18戦ぶり勝った!17歳新人・中村、槙野かわし70メートル独走のプロ1号

スポーツ報知

◆YBCルヴァン杯グループステージ第2節 ▽C組 浦和1―4G大阪(14日・埼玉スタジアム)

 今季開幕から公式戦4連敗を喫していたG大阪が浦和に4―1で大勝し、昨年9月3日以来192日ぶり、公式戦18戦ぶりの白星を挙げた。前半10分の先制点から着々と加点し、後半42分には新加入のFW中村敬斗(17)がプロ初ゴール。開幕からの不振を吹き飛ばす快勝で、レヴィー・クルピ監督(65)にとっても就任後初勝利となった。長崎は湘南を2―1で下し、J1昇格後初勝利を挙げた。

 約半年ぶりの勝利に、ルーキーの衝撃ゴールが花を添えた。後半42分、自陣でパスを受けた中村が、ターンで浦和の日本代表DF槙野をかわしてドリブルを開始。スピードに乗って約70メートルを突き進むと、元代表DF阿部の寄せをものともせず、最後は同代表GK西川が守るゴールに思い切り突き刺した。「めっちゃうれしいです。槙野選手、阿部選手、西川選手…。最高ですね」。代表クラスの選手を相手に奪ったプロ初ゴールに、満面の笑みを浮かべた。

 この春、高校3年生になる中村が、初めてプロの壁を感じさせられた選手が槙野だった。2月の沖縄キャンプ。浦和と対戦した11日の練習試合で槙野とマッチアップしたが、「前を向かせてもらうこともできなかった」と振り返る。レベルの高さに衝撃を受けたが、開幕から出場機会をつかむ中でプロのスピード感もつかみ、ハリル・ジャパンのレギュラーとの2度目の対戦で、見事に結果を残した。

 チームは開幕から公式戦4連敗、昨季から17戦勝利がなかったが、ついに今季初勝利。クルピ監督はまだチームのバランスを問題に挙げつつも、中村を「チームで一番シュートがうまい。そして強いシュートを打てる選手だ」と評価した。J2に降格した12年は開幕5連敗で当時のセホーン監督が解任されたが、今季は4連敗でストップ。新たな才能も芽吹いたG大阪に、やっと春が訪れる気配が漂ってきた。(金川 誉)

 ◆中村 敬斗(なかむら・けいと)2000年7月28日、千葉県我孫子市生まれ。柏イーグルス、柏レイソルジュニア、高野山SSSを経て三菱養和巣鴨ジュニアユースへ。16年に三菱養和SCユースへ入り、今季、飛び級でG大阪に加入。180センチ、75キロ。利き足は右。背番号38。

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