【清水】耐えて、耐えて、勝ち点1 5試合ぶり無失点を指揮官評価

スポーツ報知
後半、磐田GKカミンスキーと交錯しながらシュートする石毛(左)

◆明治安田生命J1リーグ第6節 磐田0―0清水(7日・エコパスタジアム)

 静岡ダービーは7年ぶりのドロー決着―。リーグ戦今季初のジュビロ磐田と清水エスパルスの対戦は0―0。ホームの磐田はFWアダイウトンが離脱するなか、3戦ぶり先発復帰のMF中村俊輔(39)を中心に13本のシュートを放ち、新たな攻撃の形が見えた。一方、前節でリーグ戦初黒星を喫した清水は守備陣が奮闘。開幕の鹿島戦以来今季2度目のゼロ封で2戦連続無得点ながら、勝ち点を9とした。

 耐えて、耐えて、勝ち点1を拾った。清水は自軍の約3倍となる13本のシュートを浴びながらしのぎきった。無失点は5試合ぶりで今季2度目。ヤン・ヨンソン監督(57)は「全体に協力して守れた。相手に崩されていない」と高く評価した。

 序盤から全員がハードワークした。高い位置でプレスをかけ、反撃に転じる。ボランチがセカンドボールを回収し、ピンチを迎えても最終ラインがはね返した。DF黄錫鎬は「自分的には34分の1以上の価値がある試合」と初ダービーで奮闘。昨季リーグの磐田戦は6失点中3点を俊輔のセットプレーがらみで奪われたが、スタメンに180センチ以上が7人そろう今回は危なげなく守った。

 一方、攻撃はリーグ2試合連続ノーゴール。前半8分の石毛のミドルがポストに嫌われるなど、チャンスを生かせなかった。「あそこで入らないのが自分の力のなさ。もっと相手に怖いと思わせる選手にならないと」。後半放ったシュートはわずか1本。ただ、主将の竹内が「イケイケでリズムを崩して負け試合にしないのは去年から学んだ部分」と言うように、無理に攻め急がず、終盤まで手堅い試合運びができたことはカウンターで失点を重ねた昨季から進化した部分と言えそうだ。

 次は中3日で長崎戦。「ひたすら前を向いて勝ちに行くだけ」と竹内は言った。これでリーグ戦は2勝3分け1敗。しぶとく勝ち点を積み重ね、上位に食らいついていく。(武藤 瑞基)

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