【札幌】都倉の後半ロスタイム劇弾でJ1通算50勝!湘南に1―0で6位

スポーツ報知
後半ロスタイム、決勝ゴールを決める札幌・都倉(左)

◆明治安田生命J1リーグ第7節 札幌1―0湘南(11日・札幌ドーム)

 北海道コンサドーレ札幌が、FW都倉賢(31)の劇的ゴールでJ1通算50勝目を飾った。ホームでの湘南戦は、0―0で迎えた後半46分、都倉が左足を振り抜いて決勝弾を挙げ、1―0の勝利。開幕時は控えだったが、2戦連続弾と勝負強さを発揮し、ホーム3連勝。不屈の男が原動力となり、順位は6位に浮上した。

 夢中で左足を振り抜いた。ロスタイムに入った後半46分、MF兵藤が頭で落としたボールが、都倉の視界に転がってきた。反転しながら放った低い弾道は、ゴール左隅に吸い込まれた。クラブを6位浮上へと導く決勝弾に「正直あまり覚えていないんだけど。最後に決められて良かった」と表情を緩めた。

 鮮やかなオーバーヘッドで決めた、前節7日の名古屋戦に続く2試合連続ゴール。開幕2試合はベンチで出番のなかった男が、第5節・鹿島戦で先発機会を勝ち取ると、3戦2ゴールで2勝1分けと、勝ち点上積みの原動力となっている。「悔しい思いをしてきたので」。昨季チーム2位の9点を挙げた。今季序盤は出場機会を失うも、取り組みを変える事はなかった。むしろ、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(60)の教えにしっかり耳を傾け、自身の力としてきた。

 控え組に入った際には同じFWのジェイに対する指揮官の指示も注意深く聞いた。常に自分がピッチに立った際の事をイメージし、練習から取り組んできた。だからこそめぐってきたチャンスもしっかりものにできた。「これまでの僕は3人目の動きとか、連動とか意識しないタイプだった。ただ僕自身も“ミシャイズム”がしっかり入って、若手に負けないくらい成長できている」。飽くなき向上心が結果につながった。

 名古屋戦に続き、昨年8月に誕生した娘と入場した。昨季最終の鳥栖戦で初めて抱いてピッチに立った際もゴール。3戦3発の“女神”とまた喜び合えた。「一緒に歩いて入場するまで頑張っていかないと」。さらに進化し、都倉が札幌にとって絶対的存在になっていく。(砂田 秀人)

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