【岩政大樹 オン・ザ・ピッチ】W杯イヤーは何かが起こる

スポーツ報知

 ハリルホジッチ監督が解任されてからというもの、日本代表のさまざまな話が憶測と想像の中で語られ、にぎわっていますが、選手たちはそれを気にしていられないほどの過密日程と戦っています。サッカーにおいて、W杯は別格の大会として大きく取り扱われますが、プロ選手はクラブに属し、クラブで日々を過ごしています。今はある意味、代表そっちのけで試合と休息に追われているだろうと思います。

 Jリーグはここ数年になかったほどの波乱の序盤戦となっています。昨年、残留争いをした広島が首位を快走し、浦和、鹿島、G大阪といった強豪が軒並み下位に低迷しています。順位表を逆から見ても違和感がないほどの激動ぶりで、今シーズンがいかなる結末を迎えるのか、全く予想できない展開となってきました。

 もともと、W杯の前後では例年と少し違う様相を見せる傾向にあります。特にW杯を終えた後にモチベーションやコンディションに大きな変化が生まれるので、Jリーグだけでなく世界中のリーグで波乱が起こりやすくなっています。

 Jリーグでは、2010年に名古屋が圧倒的な差をつけて初優勝を飾り、14年にはJ2から昇格したばかりのG大阪が、後半戦に一気の追い上げでリーグ制覇。ナビスコ杯、天皇杯を合わせた3冠を達成しました。

 これらを“波乱”といえるかどうかは別にして、予想しづらい“何か”が起こりやすい年であることは間違いないと思います。逆にいえば今、不調の強豪チームにもまだまだ巻き返しのチャンスが転がっています。連戦の中で垣間見える選手個々の自覚や覚悟から、今年の“何か”を想像して楽しんでいます。(東京ユナイテッド、元日本代表DF)

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