【札幌】都倉弾で3連勝…3戦連発!J1・100戦出場飾った

スポーツ報知
決勝ゴールを挙げた都倉は、絶叫しながらサポーターの前を走った

◆明治安田生命J1リーグ第8節 柏1―2札幌(14日・三協フロンテア柏スタジアム)

 北海道コンサドーレ札幌FW都倉賢(31)が、J1での100試合出場を飾る決勝点を決め、今季初の逆転勝ち。暫定ながら4位に浮上した。アウェー・柏戦は前半9分に先制されるも、同13分にリーグ戦初先発のMF宮吉拓実(25)が頭でゴールを決めて同点。後半42分に都倉が右クロスをダイビングヘッドでゴールし、2―1で勝利した。クラブのJ1アウェー通算100点目となるメモリアル弾を、節目に強い都倉が挙げる劇的な白星で3連勝を手にした。

 赤く染まったサポーター席の前を、都倉が絶叫しながら駆けた。1―1の後半42分、三好の右クロスに頭から飛び込み、ゴールへとねじ込んだ。今季初の逆転劇で、敵地でつかんだ初白星。J1での100試合出場を3連勝という最高の結末で終え「節目がちなんで」と、得意のセリフでほほ笑んだ。

 2014年にクラブの通算1000点目を決め、前節湘南戦でもJ1通算50勝へと導く決勝点と、節目にはめっぽう強い。柏戦の劇的弾はクラブのJ1でのアウェー通算100ゴールでもあった。メモリアルが重なる得点となったが「大事なのはこれから。もっと積み重ねていかないと」と前だけを見た。昨季から自身が得点した試合は8勝4分けという勝負強さは、新たな歴史の構築を弾みとし、更に継続していく。

 前節から3人、メンバーが入れ替わった。前線の一角、チャナティップも、右足首痛で初めてメンバーから外れた。不安視する向きも、都倉は意に介していなかった。「僕も含めて今まで出られなかったというだけで、キャンプからみんな同じ方向を向いてやって来たんだから」。都倉自身も開幕から4戦は先発機会がなかった。しかし第5節の鹿島戦でチャンスをつかむと、続く名古屋戦から3戦連続ゴールを挙げた。この日の勝利に都倉は「みんながやってきたことを証明した結果」とミハイロ・ペトロヴィッチ監督(60)の教えが浸透している事を強調した。

 3連勝で4位に浮上し、ACL出場権の3位も見えてきた。「ACLは現実的な目標になってきている」。都倉の言葉は決して夢物語ではない。4度のJ2降格でエレベータークラブとやゆされた過去の姿はもうない。組織力でつかんだ敵地での勝利が、強くなった札幌という現在の立ち位置を示していた。(砂田 秀人)

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