【清水】村田の661日ぶり開始14秒弾で首位キープ「自分でも驚いた」

スポーツ報知
ゴールを決め、仲間から祝福される村田(左から2人目)

◆YBCルヴァン杯グループステージ第4節 ▽B組 清水1―1甲府(18日・IAIスタジアム日本平)

 清水エスパルスはJ2甲府と1―1のドロー。勝ち点を7とし、甲府と並んでB組の首位を守った。MF村田和哉(29)が開始14秒弾。公式戦では661日ぶりのゴールを決めた。

 まばたきする間に決めた。ホイッスルから14秒。右サイドから駆け上がった村田は、鄭大世からのボールに反応。競り合ったDFを振り切り、右足ワンタッチで仕留めた。「自分でも驚いた」。まさに電光石火の一撃。公式戦のゴールはJ2だった16年6月26日の山口戦以来、661日ぶり。「前回の甲府戦が良くなくて、その借りを返したかった」と語った。

 昨季は本来の力を出せず、11年のプロ入り以来初の公式戦無得点。今季始動後、新任の久米一正GM(62)から「香車になれ!」と直進のみ許されている将棋の駒に例えてハッパをかけられた。

 「縦に突破してクロス、もしくはCKを取る。それがないと相手も怖くない。ボールを持ったら久米さんの声が頭の中で聞こえるようになった」。悩んでいた胸のモヤモヤが晴れた。自分の武器が何かを再認識できた。

 チームは後半5分にオウンゴールで失点。それでも村田は終盤までサイドをぶち破りクロスを上げ、シュートも狙い続けた。ヤン・ヨンソン監督(57)も「90分間、彼らしいプレーをしてくれた」と評価。「これが“俺”っていう所を見せられた」と背番号11もうなずいた。

 磐田が敗れたため、勝ち点を7とした清水と甲府がグループステージ2試合を残してB組首位となった。次は中2日で21日にリーグのF東京戦(アイスタ)。村田は「空気を変えていきたい」とリーグ5戦勝ちなしのチームに新風を吹き込む覚悟だ。(武藤 瑞基)

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