【甲府】20位愛媛にドローで3戦勝ちなし、吉田監督の去就に社長「いったん持ち帰る」

スポーツ報知
スコアレスドローに終わり肩を落とす甲府イレブン

◆明治安田生命J2リーグ第10節 愛媛0―0甲府(21日・ニンジニアスタジアム)

 ヴァンフォーレ甲府はアウェーで20位・愛媛と対戦し、0―0で引き分けた。この愛媛戦からリーグ戦で3連勝を達成することができなければ、吉田達磨監督(43)の進退問題が浮上する可能性もある中での“初戦”だったが、守備を固める相手にゴールを割ることはできず。勝ち点1を積み上げるにとどまった。試合後、クラブの藤原弘・代表取締役社長は指揮官の去就について「すぐに判断することはない。いったん持ち帰る」との方針を明かした。

 夜空に試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、ヴァンフォーレ甲府イレブンがガックリと肩を落とした。遠く愛媛まで駆けつけた甲府のサポーターが陣取るスタンドは静まりかえった。吉田監督は「選手は戦おうというところを見せてくれていた。ただ、ゴールを割ることはできなかった」と厳しい表情で語り出した。

 立ち上がりからボールを支配する時間が続いた。だが、主将のDF山本英臣(37)が「相手が守りを固めていたが、それを崩すアイデアが足りなかった」と話すように、最後の決定力を欠いた。シュートは甲府の10本に対し、愛媛はわずか2本。押し込む場面は多かったものの、ゴールは遠かった。

 14日のホーム・松本戦では0―1の敗戦。第9節終了時点で勝ち点9の17位に沈む状況に、試合後一部のサポーターが居残り、佐久間悟・代表取締役GM(54)と吉田監督が説明する事態に発展した。同GMによると、リーグ戦3連勝を“約束”。成績次第では指揮官の進退問題が浮上する騒動となった。そんな非常事態で迎える大事な“初戦”だったが、無情のスコアレスドローに終わった。

 これでリーグ戦3戦連続で勝利なし。早くも“ノルマ”は達成できない結果になったが、試合後、吉田監督は自身の去就について「基本的にはクラブに任せるしかない」と明言は避けた。一方、クラブの藤原社長は「すぐに(進退を)判断することはない。(監督交代で)様々なリスクもある。もう少し見るという話しになるかもしれないし…。いったん持ち帰って話し合いたい」と語った。1年でのJ1復帰を目指す甲府が、長いトンネルに迷い込んでいる。

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