【川崎】家長アシスト!憲剛弾!西野監督の御前で30代燃えた

スポーツ報知
後半36分、4点目となるシュートを決めた川崎・大久保(右)は中村と抱き合いベテラン健在をアピールした(カメラ・酒井 悠一)

◆明治安田生命J1リーグ第9節 川崎4―1鹿島(21日・等々力陸上競技場)

 昨季の1、2位対決はディフェンディングチャンピオンの川崎が鹿島を4―1で下した。前半5分にMF家長昭博(31)が相手のオウンゴールを誘発すると、2―1の後半20分にはMF中村憲剛(37)が追加点を挙げるなどベテランが活躍。スタンドでは日本代表の西野朗新監督(63)が視察したが、ロシアW杯メンバー23人入りへ、ベテランが猛アピールした。

 かつての恩師の前で背番号41が魅了した。開始5分だった。MF家長が日本代表DF昌子を振り切ってペナルティーエリア内に突進。右足で絶妙な位置へクロスを挙げると、ゴール前の鹿島MF三竿健に当たったボールはゴールへと吸い込まれた。「試合開始から100%で入った」。ゴールに直結する動きで31歳が先制点を生み出した。

 スタンドで視察した日本代表の西野監督はG大阪時代の恩師。ユースから昇格し、4年間指導を受け、自らは北京五輪予選などで日の丸をつけるまでに成長した。「(西野さんには)いろんなことを言われた。単刀直入に言う人。かわいがってもらった。プロのスタートの時の人なんで」。3―1の後半36分には35歳のFW大久保のゴールをスルーパスでアシストした。

 37歳のMF中村は1点差に詰め寄られた直後の後半20分に相手のバックパスをカットして、再び2点差とした。チームはここ6戦4分け2敗と公式戦で約1か月白星がなかった。「吹っ切るという意味できっかけが欲しかった」。MF大島が腎損傷、FW小林が左ふくらはぎ痛で欠場。苦しい状況を打破した。

 これまで日本代表は1次リーグを突破した2002年日韓W杯にはDF秋田、FW中山、2010年南アフリカW杯にはGK川口ら精神的な支柱という意味も含めて、ベテランの力が必要とされた。西野監督は中村について「良いゲームを、良いプレーをしているなと思いました」と評価した。

 家長も中村も、ともにハリルホジッチ監督の中では代表候補の大枠の中に入っていた。「監督が代わって、日本の選手はモチベーションが高い。今はフロンターレでベストを尽くしたい」と中村。まだまだベテランにも西野ジャパン入りの可能性は残されている。(恩田 諭)

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