【磐田】田口2発で鬼門突破!10年ぶり日産スタジアムで白星 名波監督「俺なら代表に選ぶ」

スポーツ報知
前半42分、ヘッド弾を決めた田口は小川大を抱え上げて喜んだ

◆明治安田生命J1リーグ第12節 横浜M1―3磐田(2日・日産スタジアム)

 ジュビロ磐田は、MF松浦拓弥(29)の今季3号となる先制弾、MF田口泰士(27)の2発で横浜Mに3―1。後半35分にMFギレルメ(30)が退場となる数的不利の中、敵地・日産スタジアムで08年6月28日以来となる勝利を挙げた。清水エスパルスは首位・広島に0―2で敗れ、連勝は2で止まった。次節は磐田が5日に柏、清水が6日に鳥栖と、いずれも2戦連続アウェーの戦いに臨む。

 冷静と情熱の間にいた。前半42分、田口は相手GKの動きを見ていた。MF小川大のシュートが弾かれる。読み通り―。集中力を極限まで高め、頭をボールにぶつけた。こん身のシュートは横浜Mの声援を悲鳴に変える2点目。舌をペロリと出し、仙台戦以来3戦ぶりの得点を喜んだ。

 まだ冷静だった。後半13分、田口はボールを奪取。超攻撃的布陣を敷く、高い位置を取る相手GKの隙を見逃さず、ふわりと浮かせたロングシュートで3―0。勝負を決めた。名波浩監督(45)が「日本代表クラス。俺が代表監督なら絶対に選ぶ」と絶賛している。名古屋時代に西野朗監督(63)の下でプレーした背番号7が大爆発だ。

 だが、ここまで来るには紆余曲折あった。今季加入した田口にとって人生初の移籍。ショートパスを志向する名古屋と、緻密(ちみつ)な連携が必要な磐田とは勝手が違う。鹿児島キャンプではMF中村俊輔(39)も「迷っている感じ」と心配。だが、第2節から全戦フル出場。この日の2点を「1点目は(小川)大貴が枠に打ってくれると信じて走った結果。2点目はGKが出ていたところを、しっかり決めることができた」と振り返った。名波監督が現役時代に背負った背番号7を継承した男が覚醒した。

 試合後、指揮官は2枚目の警告後、暴力をふるったDFギレルメに関し「横浜M選手、関係者各位におわびを申し上げたい」と反省。試合に関しては「オープンスペースにボールを運べた」と評価した。(山田 豊)

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