【仙台】茂木「悔しさを前面に出したかった」プロ初ハット!決勝T王手

スポーツ報知
前半35分、先制ゴールを決め、両手を広げてピッチを駆ける茂木

◆YBCルヴァン杯グループステージ第5節 ▽A組 仙台4―2横浜M(9日・ユアスタ)

 J1ベガルタ仙台は、ホームで横浜Mに4―2で快勝。勝ち点8に伸ばして同組首位に浮上した。右ウィングバックで先発したMF茂木駿佑(21)がプロ初のハットトリックの大爆発。後半37分にはFWジャーメイン良(23)がトドメの一撃を決め、打ち合いを制した。仙台は16日のアウェー・F東京戦で引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる。敗れても横浜Mと新潟が引き分け以外なら突破となる。

 強い思いがボールに乗り移った。前半35分、MF金久保順(30)がペナルティーエリア中央にふわりと落としたパスをMF梁勇基(36)が一度は受けたが、右後方から走る茂木の「OK!」の声に反応し、ボールを譲った。「試合(リーグ戦)に出られていない。悔しさを前面に出したかった」。スピードに乗ったまま、茂木は右足を振り抜き、シュートをネットに突き刺した。

 2016年9月3日の天皇杯・盛岡戦(2●5)以来の公式戦ゴールを決めたが、まだ止まらない。同43分、「速い球を出せば何か起こると思った」と、右サイドから放ったクロスがキーパーに当たり2点目のゴール。渡辺晋監督(44)は「打てば何かが起きると感じてくれたはず。満足せずもっともっとやってほしい」と目を細めた。

 前半だけで両軍3得点の打ち合いにスタジアムがざわめく。そして後半17分、茂木が蹴ったゴールまで約40メートルのFKは相手選手に当たって軌道が変化し、ゴール。幸運も味方につけ、自身プロ初のハットトリックを達成した。後半34分に交代で今日の主役はお役ご免。同37分にはFWジャーメインがチーム4点目を決め、仙台のゴールショーは幕を閉じた。

 決勝トーナメント出場へ、16日のアウェー・F東京戦で引き分け以上で確定。敗れても、横浜Mと新潟の引き分け以外で突破が決まる。大活躍にも「リセットして次に向かう」と茂木。今季リーグ戦出場ゼロの伏兵が、カップ戦ファイナリストの目標を掲げる仙台を導いていく。(小林 泰斗)

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