【川崎】憲剛2年2か月ぶりの2G!「西城さんの力」「言葉では説明つかない」

スポーツ報知
西城秀樹さん

◆明治安田生命J1リーグ第15節 川崎3―0清水(20日、等々力陸上競技場)

 憲剛の右足に魂が宿った。前半19分。ゴールまでの距離は約22メートル。キッカーはMF中村だった。「壁がかなり高かったんで、あそこを越せばと。あそこを越えることだけ考えました」。右足から放たれたボールは見事に壁を越え、ゴール右隅のネットを揺らした。直接FKを決めたのは16年3月19日の甲府戦(中銀スタ)以来。「ボール置いた瞬間に『入るな』って思った」。背番号14がこの日の口火を切った。

 2―0の後半12分には相手GK六反がMF河井に敵陣でつないだボールをカット。GKと1対1のシーンで最初はループシュートを狙ったが、うまくいかずこぼれたボールを再び左足で決めた。ゴール後は16日に急性心不全で急逝した歌手の西城秀樹さんに届けと、ヒット曲「YOUNG MAN」の振り付けでもある「YMCA」のゴールパフォーマンスを披露した。

 西城さんはかつて川崎市内に住んでいたこともあり、2000年に川崎市制記念試合のハーフタイムのショーに登場。その後も2004年から昨年まで、2007年をのぞいてコンスタントに出演してくれた。それだけに訃報を聞いて「すごい残念なニュースでした。2点取るってなかなかない。言葉で説明つかないことがある。俺が2点とるなんてありえないよ。(西城さんに)導いてもらえた」と話した。面識はなかったが、クラブを支えてきてくれた人の急逝に心を痛め、「これは西城さんの力だと思います」。2ゴールを天国に届けた。

 チームはホームで浦和、F東京と2連敗中だったが、3―0の快勝で連敗をストップ。「ホームで2連敗してましたし。それをアウェーの柏戦で払拭するような劇的な勝ち方をした。ここで(ホーム)3連敗はあっちゃいけない」。勝ち点を27に伸ばし、3位に浮上。連覇へW杯中断前最後の試合を快勝で締めた。

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