清水桜が丘、常葉大橘をPK戦の末下し決勝…川口主将の負傷不在乗り越えた
スポーツ報知
◆高総体男子サッカー静岡県大会▽準決勝 清水桜が丘1―1、PK5―4常葉大橘(26日・草薙陸上競技場)
清水桜が丘は常葉大橘に前後半で1―1も、PK戦を5―4で制し、3年ぶりの決勝進出。MF川口慶祐主将(3年)を故障で欠く中、粘りを見せた。藤枝東は浜松開誠館に2―1で逆転勝ちし、5年ぶりにファイナルに駒を進めた。後半20分にFW井上燎哉(3年)の3試合連続弾で追い付き、同29分にオウンゴールで勝ち越した。決勝は6月3日、エコパスタジアムで行われる。
“手負い”の清水桜が丘が意地を見せた。PK戦の5番手・FW松永颯が冷静に沈めると、ピッチに歓喜の輪が広がる。決勝進出は優勝した15年以来3年ぶりだ。川口に代わって主将マークを託されたDF八木は「(川口は)精神的な支えで僕たちを引っ張ってくれていた。いない中で決勝に行けて本当に良かった」と安堵(あんど)した。
エースナンバー8番を背負う主将は、準々決勝の藤枝明誠戦で右足人さし指を骨折し離脱。松葉づえ姿でベンチから試合を見守った。前半15分に先取点を奪われるも同33分にCKがオウンゴールを誘い同点に。八木が「攻守の切り替えの速さを意識した」と振り返ったように、その後は堅い守備で追加点を許さなかった。
PK戦ではGK飯浜が奮闘。セーブこそなかったが、1本ごと自軍のキッカーに話しかけリラックスムードを演出した。「顔を見て緊張してたら『大丈夫だ』と。自分より、蹴る方が重圧はかかる」と仲間を気遣った。
川口は全治4~6週間と見られ、全国総体での復帰を目指すという。八木は「川口の分も全員で戦い、全国に行きたい」と声を張り上げた。(武藤 瑞基)