【鳥栖】フェルナンドトーレスと大筋合意 推定年俸8億円 イニエスタに続き元スペイン代表Jリーグ入り

スポーツ報知
Jに移籍した世界的プレーヤー

 元スペイン代表FWフェルナンドトーレス(34)=Aマドリード=が28日、J1鳥栖入りで大筋合意した。複数の関係者が明かした。年俸は推定8億円で、複数年契約とみられている。北米メジャーリーグサッカー(MLS)、中国スーパーリーグのチームも獲得に動いていたが、日本行きがほぼ確定。ロシアW杯後にJ1神戸に加入が決まったスペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(34)に次いで、2人目の2010年南アフリカW杯優勝メンバーがJにやってくる。

 約2か月もの間、繰り広げられてきたフェルナンドトーレスの獲得交渉に終わりが見えた。関係者は「トーレスが日本に来ることはほぼ確定した」と話した。条件面でほぼ合意しており、年俸約8億円の複数年契約で決着した模様だ。

 今季でAマドリードを退団するトーレスに対し、鳥栖は5月に竹原稔社長が渡欧し正式にオファー。金銭面などで交渉を行っていたが、最初は条件面が折り合わず結論は先延ばしになっていた。だが、今月に再び竹原社長が渡欧し、最終交渉を重ねていた。トーレスには北米MLSのシカゴファイアーや中国スーパーリーグの北京人和なども獲得に乗り出し、争奪戦が繰り広げられており、そこを鳥栖が制した格好になる。本人は早くから日本行きを熱望していたが、当初提示された約5億円からのアップなどをトーレスサイドが希望したこともあり、条件面などでなかなか折り合いがつかず、約2か月ものロング交渉となっていた。

 Jリーグが17年から10年2100億円で契約した英国に拠点を置くパフォーム社の「DAZN(ダ・ゾーン)」の資金面の後押しもある。スペイン代表で08、12年の欧州選手権を連覇し、12年には得点王も獲得。10年W杯優勝メンバーでもある。チェルシー(イングランド)でも欧州CLと欧州リーグを制覇。誰もが認めるビッグネームだ。

 すでにロシアW杯後のJリーグにはスペイン代表MFイニエスタがJ1神戸に加入することが決定している。登録は、Jリーグの登録期間が開く7月20日以降になりそう。5月30日にはJリーグ公式サイトで鳥栖がトーレスを獲得したとフライング発表がなされ、Jリーグが謝罪文を掲載するなどの“混乱”も起きていた。だが、ここに来てようやく「神の子(エルニーニョ)」の異名を取る世界屈指のストライカーがJにやってくることになりそうだ。

 ◆Jリーグに加入した主なW杯優勝経験選手

 ▼82年スペイン大会=イタリア FWマッサーロ(清水)

 ▼90年イタリア大会=西ドイツ DFブッフバルト(浦和)、MFリトバルスキー(市原)

 ▼94年米国大会=ブラジル MFジョルジーニョ、レオナルド、FWベベット(以上鹿島)、MFドゥンガ(磐田)、MFジーニョ(横浜F)、GKジルマール(C大阪)、DFロナウド(清水)

 ▼02年日韓大会=ブラジル FWルイゾン(名古屋)、エジウソン(柏)

 ▼10年南アフリカ大会=スペイン MFイニエスタ(神戸)

 ▼14年ブラジル大会=ドイツ FWポドルスキ(神戸)

 ◆フェルナンドトーレス 本名フェルナンド・ホセ・トーレス・サンス。1984年3月20日、スペイン・マドリード州フエンラブラダ生まれ。34歳。Aマドリードの下部組織で育ち、2001年にトップ昇格。リバプール、チェルシー、ACミランを経て15年にAマドリードへ復帰。チェルシーでは11―12年季に欧州チャンピオンズリーグ、12―13年季に欧州リーグを制した。スペイン代表通算110試合38得点。10年南アフリカW杯優勝。08、12年欧州選手権を連覇し12年は得点王。185センチ、78キロ。

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