【浦和】出場なしのロシアW杯から帰還の遠藤が2発「悔しさぶつけられた」

スポーツ報知
後半33分、CKからゴールを決め喜ぶ浦和・遠藤(カメラ・佐々木 清勝)

◆明治安田生命J1リーグ第16節 浦和3―1名古屋(18日・埼玉スタジアム2002)

 ロシアW杯による中断から、約2か月ぶりに再開した。浦和は名古屋を3―1で撃破。W杯で出番がなかった日本代表DF遠藤航(25)がJ1で自身初の2得点、同DF槙野智章(31)とともにW杯の悔しさをぶつけた。

 冷静な男が柄にもなく何度も右手でガッツポーズを作った。後半33分、DF遠藤はMF柏木の左CKにニアへ飛び込んだ。「得意な形でした」。頭でゴールネットを揺らし、ダメを押した。前半40分にもCKから頭で今季初得点を決めており、J1初の1試合2得点。4試合ぶり勝利に貢献した。

 「まずはチームとして準備し、勝ち点3を取れたのは良かったです」。落ち着いた口調で試合を振り返った後、「悔しさは鮮明に覚えています。その悔しさを試合にぶつけられた」と明かした。初めて臨んだW杯だったが、リオ五輪代表組は4人全員が出場機会なし。遠藤はリオの主将として反骨心を表現した。

 5日に帰国し、11日の天皇杯・松本戦(2〇1)もフル出場した。「チームに帰って早くゲームに出たいと思っていました。その気持ちをぶつけるだけでした」。夏場はサバを食べ、疲労回復に努める。心身ともに厳しい日程だったが、頼りになった。視察した日本協会の関塚隆技術委員長は「(W杯で)感じてきたものをしっかりJリーグでプレーしてくれている」と喜んだ。

 W杯で1試合の出場に終わったDF槙野も続いた。後半25分に柏木のCKを頭でたたき込み決勝点。スタンドに観戦に訪れた浦和OBの日本代表MF原口元気(27)=ハノーバー=と敬礼ポーズを作り合い、喜びを分かち合った。ロシアでピッチだけでなくチームのために戦った槙野と遠藤がJ1再開初戦でゴールを決めた。4年後のカタール大会へ幸先良いスタートを切った。(羽田 智之)

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