【ロシアW杯ライバルチェック】セネガル、DFクリバリの高さに注意

スポーツ報知

 ライバルチェックの第4回は、ロシアW杯で日本と同じH組のセネガル代表DFカリドゥ・クリバリ(26)=ナポリ=。22日の第34節では首位ユベントスと対戦し、195センチの長身を生かして後半45分に豪快な決勝ゴールを決めた。勝ち点差を1に縮め、逆転でのリーグ優勝に望みをつないだ。

 0―0で迎えた後半45分の右CK。クリバリは相手選手のマークを外すと、打点の高い豪快なヘディングをゴール左隅にたたき込んだ。首位のユベントスから劇的な決勝弾。値千金の一発に、右手を力強く握り締めた。

 195センチの長身ながら、身体能力が高くスピードもある。セットプレーで激しいマークにあっても、細かいステップとスピードで相手を振り切れる。ユベントスには190センチのDFベナティアら長身DFがそろっていたが、お構いなし。今季5点目を決め、昨年10月以降、ホームで負けなしだった首位チームに土をつけた。「ここで勝つことは、ほとんど不可能な話だと思っていたからうれしい」と喜びを爆発させた。

 試合前に4だったユベントスとの勝ち点差は1に縮まった。残りは4節。元アルゼンチン代表FWマラドーナが在籍していた1989~90年以来となるリーグ制覇に望みをつないだ。「僕らはずっとタイトルを信じてきた。最後までこの調子を維持したい」。2位と躍進を続けるチームで、今季はセンターバックとして32試合に出場。空中戦はもちろん、正確なパスも魅力だ。自慢のスピードを生かして相手を止めると、最終ラインから攻撃を組み立て、攻撃面でもキーマンになり得る。

 2017年秋にはセネガル・サッカー連盟に代わって、代表チームの宿泊代や移動費などを肩代わりしたと報じられた。本人は説明を避けたが、経済的に恵まれているとはいえない同連盟の“ピンチ”を救ったことで、国内では「真面目な選手」としても知られている。

 日本代表の守備陣では吉田麻也(サウサンプトン)が189センチで最長身。186センチの植田直通(鹿島)が2番目に大きいが、クリバリに競り勝つのは簡単ではない。セネガルの守備の要は、攻守の両面で強大な壁となりそうだ。

 ◆カリドゥ・クリバリ 1991年6月20日、フランス生まれ。26歳。メツの下部組織で技術を磨き、2010年にフランス2部でトップチームデビュー。ベルギーリーグを経て、14~15年シーズンからナポリに移籍。年代別ではフランス代表としてプレーした経験もあるが、両親が生まれ育ったセネガル代表を選択し15年に同代表デビュー。195センチ、89キロ。

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