明大、19季ぶり決勝進出!13度目日本一へ王者・帝京大と7日激突

スポーツ報知
後半25分、トライを決めた武井(右)と抱き合って喜ぶ明大・福田(カメラ・清水 武)

◆ラグビー 第54回大学選手権準決勝 明大43-21大東大(2日・秩父宮ラグビー場)

 明大が大東大を43―21で圧倒し、19季ぶりの決勝進出を果たした。前半7―14から後半に5トライを奪い返す大逆転勝ち。代名詞の「前へ」のラグビーで23季ぶり王座奪還を狙った大東大を粉砕し、21季ぶり13度目の大学日本一に王手をかけた。決勝戦は、9連覇を狙う帝京大と7日に秩父宮で行われる。

 就任から苦節5年、ベンチで絶叫し続けた明大・丹羽政彦監督(49)は「叫び過ぎて血圧が上がっちゃって」と激しい頭痛に。こめかみを押さえながら「我慢してFWが頑張ってくれた」と喜んだ。

 22季ぶりリーグ戦優勝の大東大の強力FWに押されまくった。前半8分に自陣ゴール前でスクラムを押されて先制トライを許し、7―14で後半に。シンボルのスクラムで完敗。しかし、めいるどころか、火がついた。ロック古川満主将は「スクラムは明治の象徴だけど、それだけじゃないぞ!」と喝。BK陣が奮起し、後半はウイング山村やセンター梶村らを軸に前へ、前へ。後半19分にSO堀米のPGで逆転すると同21分に梶村が、大東大ゴール手前でチャージ&トライ。流れを完全にひっくり返した。

 72年度に初制覇し早大の最多15度Vに次ぐ、12度の優勝を誇る明大だが、故・北島忠治監督が他界した96年度を最後に大学日本一は取り返せていない。強い明治復活へ、元日本代表SHで昨季まで日本一のサントリーに在籍したOBの田中澄憲氏(42)をヘッドコーチに招へいし、テコ入れ。正位置争いを激化させるなどサントリー方式の強化を導入した。

 5月28日の命日には必ず丹羽監督をはじめ、学生のリーダー陣で東京・八王子市の常修寺にお墓参り。「いまの明治には先人が作り上げてきた歴史しかない。だからここから新しく作り上げていくんだ」と指揮官。掲げたテーマは「NEW明治」。対抗戦は14―41で完敗した帝京のV9を阻止し“明治維新”を果たす。(小河原 俊哉)

スポーツ

×