張本、難しい“同世代の戦い”勝ちきり成長示した

スポーツ報知
サーブを放つ張本

◆卓球 全日本選手権第4日(18日・東京体育館)

 ジュニア男子決勝などが行われ、張本智和(エリートアカデミー)が初優勝を飾った。14歳205日での優勝は、水谷隼の14歳221日を上回る史上最年少。初戦から6試合連続ストレート勝ちで、念願の全日本選手権初タイトルを手にした。

 張本は16年世界ジュニアを制し、昨年は世界選手権8強&ワールドツアー史上最年少優勝。シニアで結果を残しながら、これまで全日本のジュニアで勝てていなかったことは意外にも思えるが、国内での同世代との試合は楽な戦いではない。

 勝ち上がるほど年上の選手との対戦は増えるが、中学生からシニアでも結果を残す選手が多い女子に比べ、男子は体が出来上がるのに時間がかかり、中学生と高校生のフィジカルの差は小さくない。

 最も大きいのが精神面だ。実績抜群の張本に対し、同世代の選手は研究を重ねて向かってくる。受け身の戦いになりやすく、倉嶋監督も「相手が格上だとスーパープレーが出て調子も上がっていくが、そういうのがジュニアの中ではない」と指摘する。そうした難しい戦いを圧倒的な内容で勝ち切ったことが、この1年の成長を物語っていた。(卓球担当・林 直史)

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