ちび塩梅ペア、デッカイ準V…みまひなから1ゲーム奪った

スポーツ報知
決勝で伊藤(手前左)・早田ペアに迫った梅村(中央左)・塩見ペア

◆卓球 全日本選手権第6日 ▽女子ダブルス決勝 早田・伊藤組3―1梅村・塩見組(20日・東京体育館)

 梅村優香(18)=四天王寺高3年、青森・弘前市出身=が塩見真希(17)=同2年=とペアを組んだ女子ダブルスで準優勝した。準決勝で佐藤瞳(20)、橋本帆乃香(19)組=ミキハウス=に3―0で快勝。決勝は世界選手権銅メダルの早田ひな(17)=日本生命=、伊藤美誠(17)=スターツ=に1―3で敗れたが、ペア最後の大会で強さを見せた。男子シングルス準々決勝では、神巧也(23)=シチズン時計、青森・黒石市出身=が水谷隼(28)=木下グループ=に0―4で敗れた。

 持てる力は最大限に出した。147センチの梅村、152センチの塩見と小柄な“ちび塩梅ペア”は、決勝で、同世代ながら世界選手権銅メダルの“みまひなペア”相手に、持ち前のスピードある展開で真っ向勝負。第1ゲームは5―5から6連続得点で奪うと、会場からは大きなどよめきが起こった。第2ゲーム以降は相手が緩急を多用、主導権を握られると3ゲーム連取されて敗戦。梅村は「相手はすごい選手でも勝ちたかった」と悔しがったが、観客に頭を下げると大きな拍手が起こった。

 ペアの結成は、塩見が四天王寺羽曳丘中に入学した2013年。梅村は「練習場以外では一緒に行動はしません」と笑うが、5年間は毎日、顔を合わせ、練習をともにしてきた。当初に立てた目標は「全日本制覇」。塩見は「まだ中学生でしたし、ほぼ冗談でした」というが、冷静にチャンスメイクできる梅村のラリー力と大事な場面での梅村の一発を生かし、最後の大舞台で快進撃を見せた。準決勝では同じ練習拠点の“先輩”でもある佐藤、橋本組を圧倒し、梅村は「思い通りに行きすぎてビックリ」と笑った。

 梅村は今春、中大に進学予定。自ら命名した“ちび塩梅ペア”は、ひとまず解散となる。「今までお世話になってきた梅村さんに恩返ししたいと思っていて、ここ(全日本の決勝)までこられたのはうれしかった」と言う塩見に、梅村は「またチャンスがあれば組みたい。まだ(実力は)厳しいので大学で力をつけたい」と決意。違う道で成長を遂げて後輩と“再会”することを誓った。(遠藤 洋之)

 ◆梅村 優香(うめむら・ゆうか)2000年1月9日、青森・弘前市生まれ。18歳。城西小2年から卓球を始め、四天王寺羽曳丘中―四天王寺高。14年全国中学大会3位。16年全日本ジュニア女子3位。17年東北高校総体女子シングルス優勝。147センチ、43キロ。家族は両親と妹。

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