張本智和、Tリーグ参戦へ 国内新リーグに強豪続々

スポーツ報知

 卓球男子のホープ、張本智和(14)=エリートアカデミー=が10月に開幕する新リーグ「Tリーグ」に参戦する意向であることが8日、分かった。複数の関係者によると、所属チームは木下グループで最終調整している。20年東京五輪に向け、新たな舞台でレベルアップを目指す。張本ら男女日本代表はスウェーデンで行われた世界選手権団体戦から成田空港に帰国した。

 “天才少年”がTリーグに参戦する。関係者によると、初の世界選手権団体戦を終えた張本は、さらに飛躍を目指し、国内に誕生する新リーグに挑戦する意向を固めた。所属チームは昨年からメインスポンサーとして支援を受け、1部の「Tプレミア」に初年度から参加する「木下グループ」に一本化して交渉している。

 張本は昨年の世界選手権個人戦で史上最年少の13歳で8強に入り、世界を驚かせた。その後も成長スピードは加速。4月のアジア杯で世界ランク1位の樊振東(中国)から金星を挙げ、世界選手権団体戦ではチームでただ1人、全試合に出場した。イングランド戦、韓国戦では敗れたものの、サムソノフ(ベラルーシ)、黄鎮廷(香港)、荘智淵(台湾)ら世界のトップ選手を次々と撃破。この日、国際卓球連盟が発表した5月の最新世界ランクでは、自己最高の10位に上がった。

 ただ、チームが6大会連続のメダルを逃した責任も感じていた。準々決勝の韓国戦後には「(課題は)言い切れないほどある。サーブからレシーブからバックもフォアも全部、一からやり直さないといけない」と話していた。木下グループからは尊敬する水谷隼も参戦予定。水谷がリオ五輪前に師事した邱建新監督の指導を受けることもできる。所属のエリートアカデミーでの英才教育に加え、新たな刺激を得られそうだ。

 因縁の再戦がこの秋に実現する可能性もある。準々決勝で水谷と張本が黒星を喫した韓国の鄭栄植は、「T.T彩たま」が獲得に動いている。Tリーグも団体戦方式。水谷と組んでリベンジを果たせば、自信につながる。今大会の結果を受け、「団体戦のやり方やメンタルを学んでいきたい」と課題も挙げていた。東京五輪での目標は個人と団体の2冠。夢に向け、Tリーグは最適な環境となりそうだ。

 ◆Tリーグ 10月に開幕するプロアマ混在の新リーグ。1部のTプレミアは男女各4チームによるホーム&アウェー及びセントラル方式の団体戦。18年10月から19年3月まで総当たり7回戦で各チーム21試合を戦い、男女上位2チームによるファイナルを開催。ホームタウンや2000人規模のホームアリーナ確保、過去2年以内に世界ランク19位以内に入った実績を持つ選手を含む6人以上の所属などの参入要件がある。将来的には「T1」「T2」といった下部リーグ設立も目指す。

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