悪質タックル受けた関学大QB、27日に復帰も

スポーツ報知
練習を行う関学大アメフット部の選手たち(17日)

 6日のアメリカンフットボール定期戦(東京・アミノバイタルフィールド)で日大DL選手の悪質タックルにより、右膝軟骨損傷と腰部打撲で全治3週間と診断された関学大QB選手が近日中にチームへ合流し、27日の関西学生大会・関大戦(大阪・エキスポフラッシュフィールド)に出場する可能性があることが20日、分かった。最近の関学大の練習を見学した関係者によると、QBは指導陣が見守る中で部分合流しパス練習を行っているという。

 関学大QBは無防備な状態で背後からタックルされた日大戦の数日後、左足のしびれを発症して一時は後遺症が心配されたが、たくましくグラウンドに復帰していた。関係者によると、負傷した右膝にテーピングを巻きながらも、精度の高いロングパスを立て続けに成功。その様子を鳥内秀晃監督(59)らが確認しており、負傷から3週間となる27日の関大戦で復帰する可能性が出てきた。

 QBは昨季出場機会がなく、定期戦の明大戦(4月21日・王子)で“1軍デビュー”も日大戦でアクシデントに遭遇。精密検査の結果は「第2・第3腰椎棘間靱帯(きょくかんじんたい)損傷」とされたが神経系統には異常がなく、後遺症が出る可能性は極めて低い。関大戦で復帰した姿を見せれば、反則行為で負傷させてしまった日大DLにとっても救いになるだろう。

 ただ一方で、騒動の真相究明は終わっていない。日大は19日、内田正人監督(62)がQBや鳥内監督ら関学大関係者に直接謝罪して辞任を表明したが、反則行為の指示の有無に関しては明言を避けた。日大は24日までに経緯や見解を関学大に回答し、それを受けて関学大も3度目の会見を開く予定だ。

 QBの父親はこの日、日大の謝罪についてコメントを発表。「日大選手がどうしてあのようなプレーをしたのかの事実の説明がなかったし、指示があったのかも(内田監督が)話されなかったので釈然としない。関東学生連盟にしっかり調査して真実を明らかにしてもらいたい」とした。

 関学大は兵庫・西宮市内で全体練習を行った。報道陣には非公開だったが、QBも参加していたとみられる。鳥内監督は19日の日大との面会詳細については「ノーコメント。次の会見で話す」と話すにとどめた。

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