11歳・松島輝空、張本超えワールドツアー・デビュー!先輩より早くシニア参戦

スポーツ報知
予選2回戦で香港・何鈞傑(手前)と対戦した松島輝空。小学5年生の11歳は大人相手に堂々と戦った(カメラ・渡辺 了文)

◆卓球ワールドツアー・ジャパンオープン荻村杯 第1日 ▽男子シングルス予選2回戦 何鈞傑4―0松島(6日、北九州市立総合体育館)

 開幕し、男女シングルス予選が行われ、松島輝空(そら、11)=木下グループ=が初戦の2回戦でワールドツアーデビューを飾った。世界ランク37位の何鈞傑(21)=香港=に0―4で敗れたが、第4ゲームで先にゲームポイントを握るなど健闘を見せた。女子は小塩遥菜(12)=エリートアカデミー=がルーマニア選手を4―1で下し、2回戦を突破。森薗政崇(23)=FPC=、吉村和弘(21)=愛知工大=らも予選3回戦に進んだ。

 天才少年が堂々のワールドツアーデビューを果たした。松島は139センチの小さな体を目いっぱい伸ばし、178センチの相手から鋭いカウンターで得点を重ねた。第4ゲームは10―8とゲームポイントを握る場面も。結局、そのゲームも落として敗れ、「1ゲームは取りたかった。年上の選手でも負けは負け。悔しい」と悔しがったが、将来性は十二分に感じさせた。

 14歳にして世界で活躍する張本智和と同じ“出世街道”を歩んでいる。小5の松島は、張本同様に全日本選手権で小1時から世代4連覇。今回は男子ジュニアナショナルチームの推薦で出場したが、田勢邦史監督(36)は意図を「智和がジャパン・オープンに初めて出た時も5年生。そうして成長していることを考えると、(松島も)今のタイミングでもいい」と明かした。

 とはいえ、張本は当時21歳以下の部に出たが、松島はシニアでの挑戦。さらに相手の何鈞傑は世界ランク37位で、リオ五輪や5月の世界選手権団体戦で日本と対戦している香港のトップ選手。張本より厳しい条件だったといえる。「相手は格上で強いので、自分から攻めていこうと思いました」。ミスや相手の強打で失点しても集中力を切らさず、何も「彼はまだ若くてかわいいが、将来成長して素晴らしい選手になると思う」と才能を認めた。

 祖父母が開く卓球教室で平日は5時間、休日は10時間の猛練習に取り組む。「将来、張本選手を超さないと五輪で金メダルは取れない」と力強い松島。田勢監督も「智和ぐらいか、もしくは超えてほしいなと思います」と期待する。この経験が、金の卵の成長につながっていく。(林 直史)

 ◆松島 輝空(まつしま・そら)2007年4月29日、京都市出身。11歳。母方の祖父母が開く田阪卓研で卓球を始め、小学1年時から全日本選手権バンビ(小学2年以下)、カブ(同4年以下)の部で4連覇。昨年7月に木下グループと所属契約を結んだ。家族は両親と弟、妹2人。

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