みまひな、4強あと一歩!中国ペアと激戦フルゲーム

スポーツ報知
女子ダブルス2回戦、中国ペアにフルゲームの末敗れた伊藤美誠(右)、早田ひな組(カメラ・渡辺 了文)

◆卓球 ワールドツアー ジャパン・オープン荻村杯第3日 ▽同準々決勝 劉詩ブン、王曼ユ3―2伊藤、早田(8日・北九州市立総合体育館)

 本戦が始まり、女子ダブルスで17年世界選手権銅メダルの伊藤美誠(17)=スターツ=、早田ひな(17)=日本生命=は準々決勝で敗れた。中国の劉詩ブン、王曼ユ組に2―3と激戦を繰り広げた。3種目に出場した張本智和(14)=エリートアカデミー=は男子シングルスで2回戦に進出。男子の上田仁(26)=シェークハンズ=、女子の平野美宇(18)=日本生命=らはシングルスで8強入り。混合ダブルスで吉村真晴(24)=名古屋ダイハツ=、石川佳純(25)=全農=は準決勝に進んだ。

 みまひなが中国ペアを追いつめた。ゲームカウント2―1で迎えた第4ゲーム(G)は9―9から連続失点し、第5Gは9―11。フルゲームの熱戦もあと一歩届かず、早田は「今回の負けは技術よりメンタル。4G目の後にベンチでその反省をしすぎて、5G目の入りを二人でうまく話し合えなかった」と反省したが、17歳ペアの奮闘に観客から温かい拍手が送られた。

 北九州市出身の早田にとって、小さい頃から何度も試合をした会場の観客席には「ひな」と名前入りのうちわがはためき、午前中は母校の希望が丘高の生徒ら662人が全校応援に訪れた。「負けていても『ひなちゃん、頑張れ』と言ってもらえたり、点数を取った時には大きな拍手をしていただいた」。感謝を胸にプレーした早田の姿を隣で見ていただけに、伊藤にとっても悔しさが募る試合になった。「ひなの地元で、すごくダブルスも応援してくださった。勝てなくて申し訳ない」と涙がにじんだ。

 相手は元世界1位の劉詩ブン、現3位の王曼ユと中国のトップ選手同士のペアだ。伊藤は最近のツアーで中国勢に僅差で敗れることが多いだけに「そこまでいける実力はついたけど、まだまだだと思い知らされた」と表情を曇らせたが、内容はほぼ互角。昨年の世界選手権は結成半年で銅メダルに輝いた。そこから1年を重ね、早田も「戦術や通用するところもたくさんある」と成長は実感できている。

 ともにシングルスは初戦を突破した。早田は「(観客の)気持ちに応えられるように、明日リベンジしたい」と前を向いた。個の力を磨いていくことが、ダブルスの強化にもつながっていく。(林 直史)

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