ソフトボール日本、レジェンドの活躍で米国に完封勝利

スポーツ報知

◆ソフトボール日米対抗最終戦 日本2―0米国(23日、福島・あづま球場)

 日本が投打のレジェンドの活躍で、満点の東京五輪予行だ。

 両軍無得点の3回2死一塁から、主将の山田恵里外野手(34)=日立=が中越えに決勝の2ランを放てば、投げては4回途中から救援したエース上野由岐子投手(35)=ビックカメラ高崎=が、3回1/3を完全救援し、完封リレーを達成した。五輪会場での快勝劇に、宇津木麗華監督(55)は「福島でいいスタートを切る意味でもどうしても勝ちたかった。エースが投げて主将が打って、最高です」と、表情を緩めた。

 北京五輪での金メダルを知る2人。今も不動の1番を張る山田は、五輪をイメージしながらプレーしたという。「必ず世界一になれる場所だと感じた。1日1日、危機感を持ちながらやっていきたい」

 上野は先発メンバーに名を連ねていたが、宇津木監督はリエントリー制(※)を利用して、初回先頭から事実上の先発として藤田をマウンドへ送り出した。その藤田が4回2死一、二塁のピンチを招くと、上野が登場。大声援の中、7番打者を三振に切って取ると、残り3イニングは1人の走者も許さなかった。あづま球場には初見参となった大エース。「日本らしい野球のスタジアムで、リーグ戦でもよく使われそうな雰囲気。投げやすかったです」と、特徴を刻み込んだ。

 若手投手の起用を示唆していた指揮官だったが、あえて上野で締めた。「今日のゲームを2年後も忘れずに覚えておくために、いい勝ちパターンというか、ジンクスにすることを考えた」。Bチーム編成とはいえ、宿敵米国を3連破。この日の成功体験を、2年後につなげていく。

 ※リエントリー(再出場)はソフトボール独特のルールで、先発した選手はいったん試合から退いても、一度に限り再出場が認められる。再出場する場合は、自己の元の打順を引き継いだプレーヤーと交代しなければいけない。

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