ナガマツ、タカマツペア撃破!若くてデカいニュータイプが東京五輪名乗り

スポーツ報知

◆バドミントン世界選手権第4日 ▽女子ダブルス3回戦 永原、松本組2―0高橋、松友組(2日、中国・南京)

 【2日=細野友司】女子ダブルス3回戦で、初出場で第11シードの永原和可那(22)、松本麻佑(22)=ともに北都銀行=組が、第3シードで16年リオ五輪金メダルの高橋礼華(28)、松友美佐紀(26)=ともに日本ユニシス=組を21―13、21―15で破る金星を挙げた。3日の準々決勝は、初の表彰台を懸けて第7シードのタイのペアと対戦する。

 「タカマツ」に勝ったのは、「ナガマツ」だ。マッチポイントから170センチの永原がフォアの強打を決め、緊張は歓喜に変わった。「自分たちの形を見つけて勝てた」。177センチの松本と合わせ、ペアの合計身長347センチは今大会ダブルス男女日本代表で最長身。強打に次ぐ強打。相手の松友が前衛、高橋が後衛の必勝パターンを作らせなかった。松本は「最初から最後まで攻め続けられた」。リオ五輪女王の高橋も「妥当といえば妥当な結果」と唇をかむしかなかった。

 タカマツとの国際大会対戦は、これで通算3勝1敗。北都銀行で指導する佐々木翔コーチ(36)は「気持ちの成長も感じた。身長が高いと(ショットの)遠心力で体がブレて、隙をつかれて後手に回ることが多かった。今季からA代表に入り、改善できている」と評価する。タカマツやフクヒロ(福島由紀、広田彩花)ら世界大会メダリストと合宿で打ち合い、長身ならではの弱点を克服。日本協会関係者も「アジアには、なかなかいないタイプ」という規格外ペアは、体格の強みを十分に生かせている。

 初出場で表彰台に王手をかけたが、真価が問われるのは2年後。佐々木コーチは「(東京)五輪を目標にしているなら、この世界選手権で結果を出して良い経験で終わらせないと間に合わない」と2人に伝えている。永原は「五輪は日本から2ペアしか出られない。(タカマツやフクヒロに)食らいついていけるようにしたい。これで安心せず、気持ちを作り直して臨みたい」。メダルを懸けて第7シードの格上と当たる準々決勝も、まだまだ通過点だ。

 ◆ナガマツペアの歩み ともに北海道出身。永原は青森山田高、松本はとわの森三愛高(北海道)から14年に北都銀行入り。入社当時からペアを組み、結成5年目。今季からA代表入りし、7月のインドネシア・オープンでは準優勝を飾った。世界選手権の国別出場枠は最大3だが、他国に辞退者が出たことから、日本勢4番手(基準の5月3日時点で世界11位)ながら繰り上げで参戦が決まった。

スポーツ

×