「中盤のKO濃厚、番狂わせも」ミドル級頂上決戦を村田諒太が大胆予想

2017年3月16日12時58分  スポーツ報知

 36戦全勝(33KO)、17連続KO防衛中のWBA、WBC、IBF3団体統一世界ミドル級王者、ゲンナディ・ゴロフキン(34)=カザフスタン=と、33戦32勝(29KO)1敗のWBA同級レギュラー王者、ダニエル・ジェイコブス(30)=アメリカ=が18日(日本時間19日)、アメリカのニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデンで拳を交える。

 世界的な注目度が高いこのミドル級頂上決戦に、近い将来の対戦候補でもある村田諒太(31)=帝拳=がひときわ熱い視線を送っている。同じミドル級でWBAとWBOで2位、IBF3位、WBC4位にランクされる村田選手は、現時点ではWBO王者のビリー・ジョー・サンダース(27)=イギリス=への挑戦が有力視されているが、いずれにしても遠からず彼らの間に割って入らなければならない。

 そんな村田に、WOWOWが独占インタビューを行い、自身の近況、そして当日ゲスト解説を務めるゴロフキン対ジェイコブス戦の勝敗の予想を聞いた。

 ■パワーでサンダースを押し切る

 ―標的としているWBO王者のサンダースについて、どんな印象を持っていますか。

 村田「足をよくつかう、巧くて速い選手という印象ですね。攻撃力はそれほどでもないけれど、パンチを当てづらいサウスポーです」

 ―サンダースよりも上回っていると思う点は?

 「ハート、パワー、スタミナです。細かい技術では相手の方が上かもしれないけれど、その部分で勝負するつもりはありません。僕のパワー、スタミナ、ハートと彼のスピード、技術、どちらが上かというところでしょう。僕が劣っているとは思っていません」

 ―パワーならば押し切れるのではないかと思います

 「僕もそんな気がしています(笑)」

 ―ただ、プロになってからサウスポーとの対戦経験がありません。そのあたりが気になります。

 「それが一番大きな不安要素であることは事実です。自分でも少しは気になっています。特にサンダースは背の低いサウスポーですから。アマチュア時代にはオリンピック(12年ロンドン大会)の準決勝と決勝、世界選手権や国際大会で何度もサウスポーとは戦っていますが、サンダースはちょこまか動くので、これまでに戦ったことがないタイプかもしれません」

 ―少し気が早いのですが、サンダースと戦う場合の勝負のポイントは?

 「彼はアーリー・スターター(前半型)なので、序盤にペースを渡すと逃げられてしまうおそれがある。だから、その序盤で僕がどれだけ捕まえにいけるか。相手が得意とするところをいかに潰せるか、そこがポイントでしょう」

 ■予想はゴロフキンの中盤KO勝ちだが…

 ―ゴロフキン対ジェイコブスについて、どんな位置づけの試合だと思いますか。

 「世界中の誰もが認めるミドル級の世界一を決める戦いです。ひとりのボクシングファンとしては楽しみですが、これから世界王座を狙うボクサーとしては複雑で、いろんな思いが混在しています」

 ―ゴロフキンのストロング・ポイントは?

 「左ジャブの強さ、全体のパンチの強さ、それと自信を持っている点でしょう。多少は相手のパンチをもらったとしても自分のパンチが当たれば倒せるという自信があるうえ経験もある」

 ―アメリカでスパーリングをしたことがありますね

 「パンチはアマチュア、プロを通じて一番ありました。特に左ジャブとフックは硬さと重さが異質でしたね。グローブで殴られている感じではなく、硬くて重いものがドーンと飛んでくる感じなんです」

 ―ジェイコブスのストロング・ポイントはどこでしょう。

 「スピード、そして右ストレートなど思い切りのいいパンチでしょう。止まって打つパンチではなく、(懐に)入って動いて打つパンチに強みがあります。一瞬のスピードではゴロフキンを上回るので、それをいかに活かして戦うかがカギだと思います」

 ―ジェイコブスは骨肉腫を克服して戦線復帰を果たし、そのうえ世界王座も獲得した「奇跡の人」です。

 「誰もがリスペクトの気持ちは持っていると思いますが、それをボクシングに繋げて考えるかといったら別で、いざ戦うとなったらそんなことはいっていられないじゃないですか」

 ―ジェイコブスは耐久力に課題がありそうですね。

 「打たれ弱いと思います。だからゴロフキン有利とみられているのだと思います」

 ―オッズは6対1と出ています。

 「けっこう離れましたね。この前のケル・ブルック戦(16年9月、ゴロフキンが5回TKO勝ち)で、けっこう隙をみせたと思うんですが、それでも評価を落としていないということなんですね」

 ―どんな試合展開を予想しますか。

 「ゴロフキンがプレッシャーをかけ、ジェイコブスは足をつかいながら一瞬の隙を狙ってパンチを出していくそんな展開でしょうか。おもしろい試合になると思います。ジェイコブスのスピードが落ちてくる中盤、4ラウンド以降からゴロフキンのジャブがコネクトされれば自然に距離が詰まり、5、6、7ラウンドぐらいでゴロフキンが仕留めると思います」

 ―番狂わせが起こるとしたら?

 「最近、ゴロフキンはパンチをもらうことがあり、特にアッパー系のパンチをもらっています。一瞬のスピードで勝るジェイコブスが強いパンチを一発入れてペースをつかみ、そのあと足さばきでどう対応できるか。ジェイコブスとしては一発で仕留めることがベストですが、倒せない場合でも一発入れたあと出入りしてポイントを拾えるかどうか。そのあたりにかかっていると思います」

 ―村田選手自身、主要4団体すべてで世界挑戦圏内にいます。近い将来、ゴロフキンと対戦する可能性もありますが、どう戦いますか。

 「ガードが固くてプレッシャーが強く、パンチが強いという自分の良いところを活かして戦うだけです。ゴロフキンは打ったあと休む時間があるんです。そのときにこちらがどれだけ打てるか、どれだけ耐えられるか。第三者的に考えればゴロフキンの方が有利だと思いますが、他者より引けを取っていると思ったらその時点で勝負にならないという根本的な考えなので、『やったらいける』そう思っています」

 なお、村田諒太(帝拳)は、井上尚弥(大橋)と共に19日(日)午前10時からWOWOWライブにて放送される「生中継!エキサイトマッチ ゴロフキン&ロマゴン最強王者ダブル世界戦」のゲスト解説を務める。

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