山中慎介、ネリに合わせてメキシコ製グラブ使用薄い革で「痛いと思わせるパンチになる」

スポーツ報知
新グラブでミット打ちをする山中(カメラ・浜田 洋平)

◆報知新聞社後援 プロボクシング ダブル世界戦 ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ 王者・ルイス・ネリ―前王者、同級1位・山中慎介(3月1日、東京・両国国技館)

 プロボクシング前WBC世界バンタム級王者・山中慎介が12日、新グラブ投入を決めた。昨年8月にプロ初黒星を喫した同級王者ルイス・ネリは、メキシコ・レイジェス社製グラブの使用が濃厚。山中が日本製以外を試合で使うのは初めてだが、「いい感覚がある」と相手に合わせて戦う。

 これまでは王者として、問答無用に日本製を使用できた。しかし、今回は挑戦者の立場になり、相手の動向をうかがう必要があった。要望が通れば他のグラブも使えるが、米国製なども試した結果、ネリと同じレイジェス社製を選択。革が薄く破壊力が増すのが特徴で、自慢の左ストレートの威力が増す。さらに「(グラブの)手首も軟らかくてスナップが利く。ジャブがしなる」と右ジャブの威力アップも実感。「痛いと思わせるパンチになる。非常に効果がある」と歓迎した。

 この日、都内の所属ジムでのミット打ちでは田中繊大トレーナーの顎にパンチが直撃。痛がるトレーナーを前に「右アッパーかな。間違って当ててしまった」と苦笑い。「中の綿が軟らかいので、しっかり拳に当たる。それをトレーナーで確認できるとは」と報道陣を笑わせた。拳を壊すリスクがあるが「最近は拳を痛めた試合はない」と自信満々だった。(浜田 洋平)

 ◇グラブ選択権 世界戦では王者側の希望で使用グラブが決まり、挑戦者も同じメーカーで統一する。ただ、交渉によってはプロモーターが選択権を持つ場合があり、挑戦者の要望が通れば、他社製も使用可能となる。

スポーツ

×